2022ノリクラ参戦記

2001年の初参加以来、毎年参加していた乗鞍ヒルクライム(旧名 全日本マウンテンサイクリングin乗鞍)。荒天により中止となった2003年も含め、19年連続で乗鞍まで足を運んでいたのが、コロナ禍で2020年、2021年大会は中止となった。ある意味タイミング良く、前回2019年大会で現役(記録更新を目指す活動)を引退したので加齢に抗う焦燥感は無かったが、新旧の友人たちと交流する最大の年中行事を失った喪失感は大きかった。
未だコロナ禍が収束したとは言えないが、何とか今年は3年ぶりに開催されることになった。……はずなのだが、新型コロナの第7波に加え、悪天候の天気予報が続き、当日までやきもきさせられる展開が続いた。受付日8/27の出発直前に現地の天候をチェックすると、最低気温4度の表示に驚かされた。スタート地点の標高1400m地点でこれなら、2700mのゴール地点は氷点下となるのが自然。いくらなんでもこれは間違いだろうと思いながら、近所の友人と2人で最低気温27度の堺を6時頃出発。
近畿-第二京阪-京滋バイパス-新名神-伊勢湾岸-東海環状-中央道と高速道路を通って中津川ICで一般道に降り、中山道に沿う国道19号線を北上する定番ルートも3年ぶり。昼食は開店前から待ち構えて木曽福島のそば屋くるまや本店で頂いた。
木祖村の藪原駅のそばで県道26号線に入り、上高地乗鞍スーパー林道を経て13時過ぎにはスタート地点の乗鞍観光センターに到着。密を避けるために受付時間を延長していることや、雨がいつ降るかわからない天候もあってか、会場は例年より閑散としている。検温と手指の消毒をしてから受付でゼッケンや計測タグ、記念品(毎度のスポーツタオル)等を受け取り、数少ないそブース出展を覗いていると同宿の仲間の一部に遭遇。春のサイクルモード東京で会った仲間もいるが3年ぶりのメンバーも多い。
車に戻る途中でノリクラ名物(和製)悪魔おじさんと遭遇し、再開を喜びあった。私の方はタイガースハッピを羽織っていなかったので、最初は気づいておられなかった。コロナ禍での様子見、雨が振りそう、といった理由で今回は自転車も降ろさず、タイガース応援Tシャツを着ただけの軽装(?)だったが、平常運転するべきだったか?
受付地点近くの広場ではNHKのチャリダー!出演者が撮影準備中(?)。申し訳ないことに最近視聴できていないので詳しいことはわからないが、坂バカ部で参戦するのだろう。筧五郎さんははっきりわかったが、猪野学さんの姿も?
2022ノリクラ決戦仕様シェイクダウン [鍋谷峠-紀見峠]

いよいよ来週はノリクラ(乗鞍ヒルクライム)本番。今週末は最後のトレーニングでもあるが、夏季休暇に対ノリクラ決戦仕様に組み替えたTORACLE-COZ2(CARACLE-COZ DB)のシェイクダウン(試走)になる。
朝から腹を下してしまい、もう一つの体調。ちょっと出遅れて6:27に自宅を出走し、毎度のごとく近所のコンビニで友人と落ち合った。
ひとまず鍋谷峠を目指して走り出した。決戦仕様のTORACLE-COZ2はいつもより軽快で気持ちよく加速する。R9200も変速やブレーキングがスムーズで快調そのもの。空は雲が多くスッキリしないが、天気でサイトによって天気予報もバラバラ。午前中は雨に降られることは無さそうだが、載せ替えたばかりのコンポを濡らしたくないので、用心しながら南下していく。行く手の和泉山脈はところどころ雲を被っている。
雲が多いお陰でやや涼しめだが、時々陽が射すと一気に蒸し暑くなる。先日ぎっくり腰を患った友人はしばらく快走していたが、一緒に走っていると身体のキレが次第に落ちてきたのが判った。どうも違和感が拭えないらしい。ノリクラ本番に向けて今日は用心するとのことで友人は引き返し、ここからはひとり旅。
そのまま鍋谷峠に向かい、父鬼集落下の定点観測地点の温度計は27度を表示。涼しいようでも8時半にこの気温だ。
横山八坂神社で小休止。荷物を再度装着したとは言え、先週より1kg以上軽いTORACLE-COZ2は快調この上ない。体調不良を忘れるほど軽快にここまでやってきた。フロントシングル42Tの低レシオも40km/h以上でも脚が掛かるので、下り以外は大きな問題は無い。
2022ノリクラ決戦仕様その3(軽量化2) [TORACLE-COZ 2]

前々回の作業でTORACLE-COZ 2(CARACLE-COZ DB)のサドルやタイヤ類を軽量品に交換し、ヒルクライムに必要のない装備をほとんど外して、約0.7kgの軽量化。続いて前回はコンポを12速Di2コンポデュラエースR9200に換装し、戦闘力の向上を図ったが、重量的には約100gの微増となった。
続く今回の作業は、まずはR9200システムが性能を100%発揮するよう再調整。シマノのマニュアルに従って、チェーン長が最適であることを再確認し、リアディレイラーのロー側スプロケットとガイドプーリーの距離を6mmにし、Di2のインデックス調整やハイ/ロー側ストッパーなどもチェックしていく。
前回から不思議なのだが、私の個体はなぜかインナーxトップが使える。何のことかわからない人も多いだろうが、R9100/R9200デュラエースはインナーチェーンリング使用時は、後スプロケットのトップ側2枚に変速しない仕様のはずなのだ。実際、友人のR9200はインナーxトップを使用できないのだが、同じR9200なのに私の個体は12枚のスプロケット全てに変速できる。ハードやソフトの仕様変更なのか、それとも異常動作なのか、今回のチェックでは原因は謎のままだが、トップに変速するとチェーンが過度にたるむので、いずれにしても使用しないようにしよう。
R9200の54Tアウターチェーンリングは52Tや50Tのような中空構造でなく、昔ながらの一枚板構造。クランクアームとの段差を埋めるためにチェーンリングボルトのメス側(表側)が立体形状になっている。11速アルテグラのクランクFC-R8000の46x36Tでも用いられた手法だが、それぞれのクランクの形状に合わせた専用品だ。これは、この後行う作業で約い立つ。
リアディレイラーをロー側の34Tスプロケットに入れると、リムまで5mmもない。リアディレイラーハンガーが傾いているようにも見えるので、後日勤務先のエンド修正工具で確認するつもりだが、それにしてもR9100のリアディレイラーはケージが長く、内側に寄る仕様だ。
サイドから見るとあとわずかでタイヤにまで達する低さで、視覚的にはちょっと心配になる。リムのすぐそばまで寄るお陰で、非現実的な角度まで倒し込ま無い限り、451で使用する分には地面に接触する可能性は低いと思われる。ロー側以外ではケージが外側に移動するが、同時に上方に移動するので、これまた心配は無さそう。ただ凹凸のある路面で倒し込むと一抹の不安があるのと、前輪が跳ね上げた水やゴミがチェーンに付着しやすくなるだろう。ロー側30Tのスプロケットを使用する方が安心ではある。
2022ノリクラ決戦仕様その2(12速化) [TORACLE-COZ 2]

前回の作業でまずはヒルクライムに必要のない装備を外し、サドルやタイヤ類を軽量品に交換したTORACLE-COZ 2(CARACLE-COZ DB)は約0.7kgの軽量化を達成した。
しかし、さらに戦闘力を高める作業が待っている。現状、シマノのデュラエースR9100シリーズの11速電動変速Di2+油圧ディスクブレーキのコンポを搭載しており、思うがままに操れる充分すぎる操作性を実現している。それでも自転車の進化は留まることが無く、シマノは新世代R9200シリーズを昨年から発売している。リア12速化とワイヤレスデュアルコントロールレバーという新機能が目を惹くが、それ以外にも各部の改良が図られているとのことだ。すでにデュラエースに次ぐアルテグラや105も12速Di2化した新シリーズを発売しており、今後のハイエンドロードバイクは「Di2+油圧ディスクブレーキ+12速」がスタンダードになっていくことは、ほぼ間違いない。
折りたたみ自転車であるCARACLE-COZは重量増、コスト増、大型化、メンテナンス性の悪化といったディスクブレーキのデメリットが無視できず、引き続きリムブレーキのメリットが大きい。とは言え、ディスクブレーキのデメリットは世代を重ねるごとに少なくなっており、CARACLE-COZにもDB(ディスクブレーキ)モデルが加わっている。走行性能を追求する中で、徐々にディスクブレーキの比率が高まっていくと思われる。
売り手が使っていない商品を売るのは説得力がないので、まずは自分が使ってみるのが私の主義。もちろん金銭的な限界はあるのだが、今回は友人の協力でR9200シリーズに換装することにした。
毎度のことながら設備の整った近所の友人の部屋で作業させてもらうことになり、TORACLE-COZを持ち込んだ。まずはこの機会に洗車して、しっかり汚れを落とした。
今でも充分な戦闘力を備えたR9100シリーズには申し訳ないが、これからパーツを外していく。
続いて油圧ディスクのホースをカットしてブレーキ系を取り外す。
2022ノリクラ決戦仕様その1(軽量化1) [TORACLE-COZ 2]

新型コロナで2大会連続で中止となったノリクラ(乗鞍ヒルクライム)。今年も安心できる状況ではないが、今のところ3年ぶりの開催の方向で準備が進んでいるようだ。今月末に本番が迫ってきたが、3年前の前回大会で競技志向は引退を宣言しており、今シーズンのトレーニングも完走を目的にしたほどほどのもの。自分と自転車の軽量化に取り組む意欲もそれほどなかったが、TORACLE-COZ 2(CARACLE-COZ DB)のコンポの載せ替えをすることになったので、作業のためにも不要なパーツを外して簡単にクリーニングしておくことにした。
まずはバッグやライトなどの携行品を外した。競技志向引退とコロナ禍でこの2年以上、ヒルクライムやエンデューロに取り組む機会が無く、ブルベ用に革サドルを装着したままになっていた。
この状態で約8.0kg。折りたたみ自転車としては充分に軽量だし、2×11スピード+ディスクブレーキという仕様を考えると、そこいらのロードバイクと比較してもそう悪くない数値だろう。
まずは革サドルを外す。ブルックス製スィフトはチタンレールで実測375gは革サドルとしてはかなり軽量だし、200kmブルベを走っても全くお尻が痛くならない乗り心地に、ついついつけっ放しになっていた。
TORACLE-S2に装着していたフィジーク製アンタレスR1に交換する。カーボンレールで実測155gなので、差し引き220gの軽量化。
次にマッドガードを台座ごと取り外す。私は基本的に全ての自転車にマッドガードを装着する主義。COZのマッドガードはワンタッチ着脱なので全く雨の心配がない場合は外すこともあるが、山中では清水が流れていることも多いので、普段のツーリングやトレーニングで基本的に装着したままだ。