2019ノリクラ参戦記・走行日

「2019ノリクラ参戦記・受付日」よりの続き
朝、4:15頃に起床。ノリクラ参戦19回目にして初めて、前夜にお酒を一滴も入れずに就寝した。アルコール入りのビールを飲んだわけでもないのに夜中に4~5回も小用に行ったのは予想外だったが、ノンアルコールビールでも利尿作用はあるらしい。もっとも、21時過ぎに就寝したので睡眠時間は充分だろう。
年々体力的な厳しさを実感してきているが、昨年から乗り始めた勤務先の新モデルCARACLE-COZは近隣の峠で体力低下を補う素晴らしい性能を示した。この飛び道具で「大幅なタイム短縮を果たしてCARACLE-COZの性能を証明する」と意気込んだ昨年は、前夜の呑み過ぎで調子が上がらないままの出走となった。何とか39秒のタイム短縮は果たしたものの、とても「大幅なタイム短縮」といえる数字では無かった。
タイム更新を目指すのは昨年で最後でするつもりだったが、酷暑の中のトレーニングや、軽量化の投資を一夜の過ちでフイにしてしまったことに悔しさと徒労感が大きく、もう一年頑張ることにした。さらに手を入れたCOZの軽量化は100g程度だが、トレーニングは天候にも恵まれて直前14週のうち13週で峠に上れた。5/19に鍋谷峠の過去最短記録を出して以降は、なぜかトレーニングを重ねるたびにタイムが落ちていく停滞に陥ったが、服部産業のH本師匠の指導である程度持ち直した。
大腿骨のチタンボルト除去手術で冬場に走り込めなかったし、限られた時間と予算の中、故障がちで回復の遅い50歳の身体と私の精神力でできることには制約があるが、一切手を抜かずに取り組んだつもりだ。
そして迎えたノリクラ走行日。寿家さんから見える乗鞍岳は頂上付近に雲をかぶっているが、畳平への走行コースがはっきり見える晴天。ちょっと低めの気温も、次第に上がるだろう。これまでの努力を無駄にする天候不順を恐れていたが、その心配も無さそうだ。
5時からの朝食を終え、タイヤの空気圧やドリンクの準備。同宿の仲間たちの多くも、6時頃には三々五々スタート地点に向けて出発する。6:30の預け荷物の締め切りに間に合わせるためだ。
宿のある番所大滝付近からスタート地点まで、距離は4kmほどで、標高差160mほど上る。車の多い県道を避けて、いがやスキー場跡の脇を上っていく裏道を辿るが、はけっこうな激坂が2箇所ある。アップにちょうど良いと言う人もいれば、スタート前にアップアップになってしまうと言う人も。
2つの激坂の中間にある乗鞍BASEの芝生大広場付近からは、これから上る乗鞍がくっきり見える絶景。昨年もここで撮影した。今年はタイガース応援旗も外し、走りに必要ないものは全て除去した。モバイルバッテリーを収めているトップチューブのミニバッグ(BENTO BOX)も、競技中は外す。
スタート地点に到着して羽織っていたアームウォーマーやレッグウォーマーを脱いでいると、久々に河合さんとの再会。年代別クラスで3位に入賞したこともある猛者だ。画像を見て意外に思う方もいるだろうが、今年の私の走行ウェアはタイガースハッピをまとわず、チームCARACLEジャージのみ。自転車だけでなく、ウェアも走行性能最優先。ブログ記事にも書いて頂いたが、「COZの走行性能を証明するために今回はガチで走る」のだ。
2019ノリクラ参戦記・受付日

今年も「ノリクラ」こと「マウンテンサイクリングin乗鞍」がやって来た。残念ながら、チームCARACLEからは私一人の参戦となり、その他の大阪在住者もパリ・ブレスト・パリ参加や子供さんのトライアスロン参加のサポート、お仕事などのなど事情で来られないメンバーが多く、サイクリング部の後輩のM宮くんと二人で乗鞍に向かった。
朝5時に堺の自宅を出発。この時点ではまだ前夜からの雨が降っていたが、大阪市内のM宮くんを訪ねたころにはほぼやんだ。勤務先のプリウスは荷室が低いので、M宮くんのMTBと私のTORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作フレーム)を2台横積みに重ねて収納。まあ、2台くらいなら余裕。
道中ですっかり晴れてきたが、湿度が低く、気温も今までのように上がらず爽やか。恵那で和菓子屋に寄ったり、木曽福島で木曽の手仕事市を冷やかしたり、このイベントのせいでいつも立ち寄る蕎麦屋が混んでいて、結局道の駅で昼食を摂ったりと、若干の寄り道。乗鞍高原に着いたのは14時頃だった。
まずは出走受付のために、観光センター前駐車場へ。まずは世を忍ぶ一般人の格好(?)で受付完了。シャツにTigersの文字があるが、この程度では注目は惹かない。やや雲が多く頂上付近に雲が被っているが、乗鞍岳もよく見える。会場近くに服部産業さんの車があったのでH本師匠を探してみたが、残念ながら出会えなかった。
会場にはいくつもの業者のテントが立ち並び、即売会や商品アピールを行っている。GOKISOブースにいたのは山の神、森本誠氏(右端)。昨年、チャンピオンクラスの連続優勝が途切れたが、今年は雪辱を狙っているだろう。
隣接広場に人だかりができていて、その中心にはNHKチャリダー★の出演者たち。うじきつよし氏や坂バカ女子部、もちろん坂バカ俳優猪野学氏の姿も見える。
テレビカメラや雑誌ライターなどの姿も見えるので一旦車に戻り、正装して出直した。タイガースハッピに応援旗、このスタイルで会場入りすると、途端にあちこちから声がかかる。まずは毎年お目にかかる悪魔おじさんとがっちり握手。残念ながら、一緒に摂った写真が失敗で写っていなかった。
NHKチャリダー★のロードレース男子部ジャージに身を包んだ筧五郎氏は、ステージ上でトークショーを開催。それを横目に見ながら進むと、居た居た。
猪野学氏を発見して、ツーショット写真を撮らせていただいた。番組では、本業(俳優)が忙しくなってトレーニング量が減ってしまい、昨年はタイムを落としたと言われている。そのお蔭か、チームCARACLEのT田さんは小径車で猪野氏を越えた。
今年の調子を伺うと、「今年は良いですよ」とのこと。明日のご健闘をお祈りします。
2019ノリクラ直前最終練習 [千早峠(金剛トンネル)往復]

夏季休暇中にもう一度くらい走りたかったが、親族行事や台風で結局出走できず、峠トレーニングは初日の1回だけに終わった。金土は仕事だったので、今日がノリクラ本番前のラストチャンス。とはいえ、一週間前に激しいトレーニングをしても、もはや手遅れなのは多くの専門家が語る通り。これまでのトレーニングでめぼしい成果が出ていない中では焦りもあるが、決戦仕様のチェックと、疲れを溜めない程度のシミュレーションライドに留めることにした。
手短かに済ませるつもりとはいえ、今日も最高気温34度の予報。少し早めの6時に近所のコンビニでH本師匠と待ち合わせ、決戦仕様に組み換えたTORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作フレーム)で出走した。台風で外出できなかったので、木曜にバーテープも新調した。
体調はまずまずで、決戦仕様で軽量化したTORACLE-COZも軽快。低レシオでのフロントシングル化で35km/h程度までしか踏めないが、巡航する分には平地でもさほど不自由は感じない。少し上げたハンドルポジションも快適だ。気持ちよく河内長野駅までアプローチし、石川を渡る諸越橋から軽めのアタック開始。
ついつい踏み込んでしまいそうになるが、今日は心拍数が170bpmを超えない程度に抑えることを目標にした。観心寺前の温度計は23度を表示。薄曇りで日差しが弱いこともあって、これで涼しく感じるくらい、最近の大阪は暑い。
TORACLE-COZはいつにも増して気持ちよく坂を上れる。普段はギアを落としてペースダウンする区間も、ダンシングの勢いで乗り切れる場面が多かった。昨年より落としたギアレシオについては、トップ側もロー側ももう少しワイドであれば言うことはないが、充分に緩斜面から急傾斜までカバーできることを確認できた。フロントシングル化によってFDの変速タイミングを考える必要がなくなり、RDのハイ&ロー2択になるので、ギア選びがシンプルになるのも利点だ。これはノリクラのゴール前に酸欠で思考力が落ちたときに、実はかなり楽になる。
岩見川の集落を過ぎると道は傾斜を増し、しばしば心拍数が目標値を上回る。慌ててペースダウンをする展開が続き、後ろを走っているH本師匠にギクシャクした走りで迷惑を掛けてしまった。
ロードバイクを2台抜きながらも、最後まで余裕を持って千早峠(金剛トンネル)にゴール。抑えめのペースのつもりだったが、タイムは44分58秒と前回の45分43秒を上回る今年の最短記録だった。体感的にはそれほど追い込んだつもりはなかったので驚いた。TORACLE-COZの軽量化の効果も多少はあるかもしれないが、恐らくは前半からセーブしたことが後半のペースダウンを防いだと思われる。アタックの序盤にパワーを出しすぎて、中盤以降はどんどんパワーが落ちる私の欠点については、H本師匠に以前から指摘されていたが、今回ははっきりと序盤に抑えた方が速いという結果が出た。
2019ノリクラ決戦仕様 [TORACLE-COZ]

今年のノリクラ(マウンテンサイクリングin乗鞍)は8/25(日)が走行日。30、31日に開催される年も多かったので、同じ8月最終週といっても感覚的には一週間早い。開催前週の来週末は休みが日曜だけだし、お盆休みのうちに決戦仕様への組み換えとクリーニングをできるだけ進めておくことにした。
出場車は昨年と同じくTORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作フレーム)。写真は平常仕様からサドルバッグやツールバッグを外した状態。すでにしばらく前から試用している高強度ホイール(ちょっと重い)は、標準のホイールZ-LIGHTに戻し、チューブをR-AIRに交換してある。裂け目が入ってパンクの続いたタイヤ、ミニッツ・ライトは、他もトレッドが傷んでいる箇所があったので新しいものに交換した。
カーボンファイバー製フレームにコンポはデュラエースDi2、パーツ類もできるだけ軽量なものをセレクトしたTORACLE-COZは、この状態でも車重7.05kg。ロードバイクに匹敵する走行性能を備えた折りたたみ自転車がこの重量なら、充分に驚異的。
いわゆるカタログスペックを計測するために、ペダルを外すと約6.8kg。昨日も峠越えを混じえた100km超ライドを楽々こなした走行性能を備えながら、6kg台の重量は他に無いだろう。
まずは機械式チェーンクリーナーでチェーン洗浄。湿式フィルタークリーナーと水洗いでチェーンの内側まできれいにした後は、フロントシングル化のためにチェーンリングを外す。ついでにリアのカセットスプロケットも、クリーニングするために外す。
フィルタークリーナーをギア類に塗布し、汚れの酷いところは歯ブラシで擦ってから水で洗い流す。
酷暑の峠3連100km走 [鍋谷峠-市峠-花坂-紀見峠]

先週は東京でイベント(真夏のデザインフェスタに出展)だったため、11週続いた峠通いが途切れた。今日から夏季休業に入ったが、間が開いたこともあって初日に峠に向かおうと思っていた。そんなところに服部産業のH本師匠から「鍋谷峠を越えて、やきもちを食べにいこう」とのお誘いがあった。
ところが、夏バテ気味で体調がもうひとつなところに、最高気温38度の天気予報。最近は距離を走っていないので自信がなく「とりあえず鍋谷峠までは行きます」と返事をして、いつもより1時間早い5:30に集合。まずはいつものように鍋谷峠に向かった。
日の出とともに気温が急上昇し、アプローチから汗がポタポタ落ちる。序盤から暑さに消耗しながら山麓までやって来て、定点観測地点の父鬼集落下の温度計は、表示が点滅して上手く写らなかった。25度の表示だったので前回より1度低いことになるが、湿度が高いのか体感的にはさらに暑い。
その先の南横山八坂神社でアタック前の小休止。池の金魚が涼しげなのが、せめてもの救い。たまにはと、お賽銭に小銭を入れて再出走。
いつものごとく、製材所前の鍋谷橋からアタック開始。予想していたことだが、身体が重くなかなかペースが上げられない。先週の出張で自転車に乗れなかったので、節制していたつもりでも体重が約2kg増えていた。出張後の通勤ライド再開とカロリー制限で1kg程度は落としたが、まだ1kg重い勘定だ。そして夏バテとブランクでさっぱり調子が上がらない。
必死でハンドルにしがみつき、踏み込んだり回したり、立ったり座ったりとあがいたが、苦しいばかりでステアリングも安定せずに進路がふらつく。傾斜の変化にも対応できずに走りがギクシャクする一方だった。ほぼ中間地点で諦めて、心拍数目標を170~175bpmから165~170bpmに下げてペースを落とした。お蔭で走りは安定したが、良いタイムは望めない。セーブした分、終盤は巻き返しのアタックを試みたが最後まで保たずに失速。フラフラで鍋谷峠にゴールした。毎度のごとくしばらくは息が上がって動くこともできない。
最高心拍数は186bpmまでしか上がらず、調子の出ないままだった。26分49秒というタイムは前回より良いが、前回は序盤に渋滞によるタイムロスがあった。H本師匠によると、その分を除くとほとんど同じペースだったとのこと。良くも悪くもなかなかペースは変わらず、色々な走法やトレーニングを試しているが、所詮は付け焼き刃ということだろうか? ノリクラ本番ではあまり考えすぎずに、ガムシャラに上った方が良いのかもしれない。