2020ノリクラ断念記 [千早峠(金剛トンネル)]

8月最終の週末は例年なら乗鞍ヒルクライムが開催される。昨年まで19年連続で乗鞍に通い続け、土曜日は乗鞍高原に向けて車を走らせ、参加受付、そして仲間との壮行会(宴会?)が恒例だった。
残念ながら今年はコロナ禍で中止となり、大阪でこの週末を迎えた。もちろん残念な気持ちはあるのだが、現役最後の挑戦と意気込んでいた昨年なら、喪失感はもっと大きかっただろう。幸か不幸か、記録更新を目指す走りは昨年で卒業した。今年はタイムにこだわらず気楽に上るつもりだったので、まだ諦めもつく。
大会が中止になっても仲間の一部は今年も乗鞍に集っており、私も行きたい気持ちはあったが、今回は見送った。
感慨に耽りながら、今週末もいつものトレーニングライド。TORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作車)で6:23に出走。先週は少し距離を延ばして暑さに体力を消耗したので、今回は走り飽きたコースだが手短に千早峠(金剛トンネル)往復に決め、まずは国道310号線を河内長野駅方面に向かう。
少しだけ最低気温が下がったがそれでも熱帯夜の26度。出走直後から汗が吹き出す。どうも身体が重く、しばらく走っても脚が回らないので、自販機で缶コーヒーを買って小休止。今日も雲の見当たらない青空で、容赦のない日光が降り注ぐ。
カフェインを注入してももうひとつ調子が上がらず、引き返したくなる心にムチ打って先に進み、河内長野駅の裏手の諸越橋で石川を渡って千早峠に向かって上り始める。
とてもアタックといえないダラダラペースで最初の急坂を乗り越え、観心寺までゆるい下り。踏み込む気力がなく、惰性で下っていく。
残暑の山に汗落つる [和泉葛城山(塔原ルート)往復]

立秋を過ぎても尋常でない暑さが続いていた大阪だが、今日は昨日より最高気温が3度も低い予報。これはありがたいと思いきや、それでも最高気温は35度の予報。最低気温も28度とちっとも涼しくはないが、今週もTORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作車)で6:25に出走。
お互いタイミングが合わなかったが、今日は一ヶ月以上振りに友人とご一緒。近所のコンビニで待ち合わせて、さて今日はどこに行こうか?
この暑さで府県境を越えた遠出をするのは止めておいた方が良さそうだが、恐らく水越峠も鍋谷峠も和泉葛城山牛滝ルートも、引き続き通行止めだろう。残された手近なルートは千早峠(金剛トンネル)と金剛山ロープウェイ乗り場だが、こちらも最近走ったばかり。そこで、少し距離は伸びるが和泉葛城山の塔原ルートを上ることにした。
泉北ニュータウンの中を抜ける府道208号線(堺泉北環状線)を南下し、泉北高速光明池駅の東を抜けて、城山台4丁交差点を左折せずにそのまま成美高校の前を通って尾根をひとつ越える毎度のルートで南西の和泉山脈に向かう。
春木北交差点を左折して府道226号に入り、さらに春木川出口交差点を右折して国道170号線旧道に入る。通行止めの牛滝ルートへの入り口になる内畑町交差点を通過したが、後で考えればここで曲がって岸和田国際射撃場のある尾根を乗り越えればよかった。
暑さの中、神於山アップダウンがコタえる。河合町交差点で左折して府道36号線に入り、阪和道の高架下をくぐる、設置された温度計は27度を表示しているが、体感的にはもっと暑い。やや霞んでいるが、強い日差しが降り注ぎ、すでに汗みどろ。
府道の突き当り塔原バス停に到着。暑さにやられてすでに引き返したい気分もあるが、それではもったいない。トイレや自販機があるので何台もの自転車が駐まり、アタック準備や下山後のひと息を取っている。
ここからアタック開始。塔原バス停の標高が約300mで、和泉葛城山頂まで約550mのヒルクライムだ。比較的日陰が多く、和泉葛城山のヒルクライム7ルートの中では最も傾斜が緩いが、それでも平均8.6%の斜度で、終盤にアップダウンがあるのでほとんど区間は10%超え。路面も荒れてグレーチングや苔むした区間も多いので、雨上がりなどは苦労する。今日は路面が乾いているのでダンシングでもスリップしないが、体力温存のためできるだけシッティングで、ギアをフルインナーに落としてノロノロと上っていく。
帰路で良かった蜂(?)の一撃 [千早峠(金剛トンネル)往復]

お盆とはいえ休日出勤が続き、親族との交流行事もあって、8/11にしか走れずにいた。暑さは相変わらず過酷だし、疲れも溜まっているが、週一回のペースをキープするために今日は頑張って6:40頃出走。・・・したら、TORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作車)が変速しない。いきなり出足をくじかれたが、調べると原因はDi2のバッテリー切れ。使用頻度が低かったので、まだまだ保つはずだったが、保管時に変速スイッチがなにかに当たって押されっぱなしになるなどミスがあったのかもしれない。
仕方なく自宅に戻って10分ほど充電。変速操作が可能になったので、モバイルバッテリーで引き続き充電しながら、7:05再出走。脚はまずまず回るが、引き続いての酷暑は早朝と思えない。用心して今日も手短に済ませるつもりだが、引き続き通行止めの峠が多いのでルートが限られる。代り映えしないが、今日は千早峠(金剛トンネル)を往復することにした。
国道310号線を河内長野方面に向かうと、雲ひとつない青空から太陽が照りつける。
早くも汗だくになりながら河内長野駅の近くを抜けて裏手に回り、諸越橋を渡る。普段は交通量も多いし、アタック開始の初速を得るために通過してしまうが、今日は脚を止めてみた。実は駅のすぐ裏手に、石川の渓谷が続いているのだ。
アタックはかけずにゆっくりと上り始める。観心寺手前の温度計は28度を表示。まだ8時過ぎなのに、山中に入ってもこの気温は尋常じゃないと思わせる。
諸越橋でラップボタンを押し忘れたこともあり、今日はちょっと遠回りすることにした。観心寺を過ぎたこの分岐で国道310号線を外れて右に入る。
灼熱の残暑 [金剛山ロープウェイ]

3つの新商品の発売が重なり、この夏はかなり忙しい。土日も出社して、昨日月曜(祝日)は友人にディスクブレーキのレクチャーを受けていた。仕事と仕事絡みで8/1以来遠出できていないので、今日は何としても出走したい。ところが、連続勤務と暑さで疲れが溜まったのか、昨日は疲れがどっと出た。早々に休んで備えたが、朝起きると異常に暑い。何と、観測史上最も高い最低気温を更新し30度だったとのこと。
体調は回復したようだが油断はできないし、日中も最高気温36度の猛暑が予報されている。出走を取りやめるべきか迷ったが、ヒルクライム1本で済まして早々に帰宅することと、状況次第で途中で引き返すことにして、TORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作車)で、6:26出走。
千早峠(金剛トンネル)は8/1に上ったし、引き続き水越峠も鍋谷峠も和泉葛城山牛滝ルートも通行止め。竹内峠や穴虫峠、ぶどう坂などは標高が低いか、交通量が多くて面白くない。結局、距離を伸ばさずにほどほどの標高まで上るルートということで、金剛山ロープウェイ乗り場へ上る府道705号線を目指すことにした。
暑いとは言っても平地をツーリングペースでのんびり走っているうちは、風を受けられるのでまだマシ。すでに休みの人も多いのか交通量は少なめで、街中でも比較的スムーズに走れる。北野田駅北側で南海高野線を越え、大阪狭山市に入った東野交差点コンビニに立ち寄ってアイスコーヒーを飲んだ。それまでも少しだるい程度だったが、カフェインを注入して以降は脚が回りだした。ついつい踏み込んでしまうので、意識して抑え気味に先に進む。
交通量の多い主要道を避けて間道を進むと、水田の広がる向こうに葛城山とこれから向かう金剛山がくっきり見える。青空と白雲は夏らしい風景だが、暑さが尋常でないので、じっくり見る余裕がない。
東除川の支流(名称不明)に沿う細道を辿っていくと、国道309号線の手前で行き止まりだったので、少し戻って府道203号線に入って東進を続ける。
間道を経て府道35号線までひと上りし、丘陵の一番高いところにある大平和祈念塔(PLの塔)の入り口を通過。
反対側を下っていき、風情のある旧家が立ち並ぶ富田林寺内町を抜けていく。最近は観光地としてかなり整備されてきたが、コロナ禍の猛暑、かつ早朝とあって人影は少なく静か。
TORACLE-COZ 2(ディスクブレーキ)組立て その1 [油圧ディスクブレーキ講習会]

私自身も愛用してきたCARACLE-COZに、2020年8月からディスクブレーキシリーズが加わった。700Cロードバイクでディスクブレーキ化が徐々に進み、ミニベロロードを名乗るCOZのディスク化も必然だった。しかしながら、まだ折りたたみ車への導入は本格化しておらず、ロード用のフラットマウント規格とスルーアクスルという最新規格を両方採用した折りたたみ自転車は恐らく初めてだ。
そもそも、折りたたみ自転車に油圧ディスクブレーキを導入するのは、課題が多い。まだ整備技術を持つ自転車店が少ない中で、ブリーディングが不充分だと、折りたたみでオイルラインが倒立することによるエアー噛みの懸念がある。また、オイルホースが折りたたみの頻繁な屈曲に耐えられる確証が得られていない。そのため、第一段階はハイブリッドディスクブレーキ(経路にメカニカルワイヤーを用いる油圧キャリパー)を導入している。
ハイブリッドディスクブレーキのストッピングパワーは充分過ぎるもので、ディスクブレーキのメリットを享受できる。しかしながら、ロードバイクでは次第にフルオイル式の普及が進んでおり、将来的な導入に備えた実証実験を私が担当することになった。
とは言え、私自身が常用するためにディスクブレーキ車を使用した経験は無く、油圧式を本格的に整備したこともない。取説や耳学問だけでは心許ないので、経験豊富な近所の友人にレクチャーしてもらうことにした。
用意したのは、まずディスクブレーキとスルーアクスル対応のLサイズフレーム。Quick-it(折りたたみジョイント)や小BB(折りたたみ関節)のアルミパーツを含めて実測1,460g。LサイズはMサイズよりトップチューブが+37mm、ヘッドチューブ+50mm、シートチューブ+30mm大きくなっている。
こちらもディスクブレーキとスルーアクスルに対応したフロントフォーク。実測重量はちょうど400g。
ディスクブレーキとスルーアクスルに対応した451ホイールZ-DISK2は前輪550g。
後輪695gで、前後合計1,245g。COZ RB(リムブレーキ)用のZ-LIGHTの1,150gと比べると100g近く重くなってしまうが、ディスクブレーキの制動力を受け止めるためには仕方ない。これでもスタンダードなZ-DISK1(約1,320g)に比べれば約75g軽い。1と2の違いはハブが一般的なJスポーク用か、ストレートスポーク対応かの違いで、リムは同じものだ。
トップチューブが伸びるので、ハンドルをショートリーチ(80mm)のものに変えて、ステムが短くなるのをできるだけ抑制する目論見。これまでがリーチ110mmだったので、計算上はトップチューブが37mm伸びるのをほとんど吸収できることになる。重量は190g。できるだけ長いステムを装着したいという古い価値観が、残念ながら、あとで二重投資を招くことになる。
その他、ブレーキに関連するコンポやメンテナンス機材を思いつく限り用意して、友人宅にお邪魔した。
今回、デュアルコントロールレバーとブレーキキャリパーはシマノのグラベル用コンポGRX RX600シリーズの1×11用を用意した。折りたたみ操作の簡便化や軽量化を重視するなら、フロントシングルは有効な手段だ。SRAM社がロード用1xコンポを発売するなど、700Cでも徐々にフロントシングルが普及しつつある。