残り花 巡りて今朝の 独り旅 [大和川-穴虫峠]

新型コロナウイルスの感染拡大で、当地大阪を始めとする7都府県が緊急事態宣言の対象地域となった。2~3週間前のブログを読み返すと、自分の気楽さに違和感を感じるほど世の中が一変した。先週は自転車で息子のパスポートを引き取りに行ったが、その翌日に秋の修学旅行の中止が決まった。影響の深刻化と長期化が進行しており、これからどこまで続くのか、先の見えない状況に対する不安が世の中に重く立ち込めている。

そんな中でも自転車は3つの密(密閉、密集、密接)というリスクを避けながら移動や運動が可能で、心身の健康を保つのにも有用と、私は思っている。産業としての自転車も、世界自転車工業連盟が「世界各国の政府に対して、必要なあらゆる健康衛生上の注意が尊重されることを条件として、COVID-19危機の最中も自転車修理業務の継続を許可するよう要請」している。一般社団法人自転車協会はこの和訳文を掲載しており、自転車協会自身は「(前略)人との密を避けるための有効な移動手段として(中略)、消費者のニーズに対応すべく、自転車販売店の営業は継続しております」と宣言している。

適切に活用すれば、自転車は新型コロナウイルス(COVID-19)に立ち向かう有効な手段になりうるということだ。とは言え、不要不急の外出の自粛を求められる中、自転車乗りにも慎重な行動が求められている。

考えた末に、今日も週末ライドに出かけることにしたが、「極力、人との接触を避ける」「医療リソースを圧迫するような、ケガや体調不良を起こさない」ことを命題とした。具体的には、コンビニを含め、一切店には立ち寄らず、自宅出走&自宅帰着のソロライド。できるだけ人と接近、接触しない。トレーニング負荷は軽めにして、事故を起こさないコースや走り方に務める。というように、非常事態宣言下でも推奨されている「散歩」と同程度のリスクに収めることを意識した。

達成感を得られるほど追い込まないとなると、何か他にネタが欲しい。世情に関わりなく桜はいよいよ見納めなので、人気のない桜を巡る朝ポタというテーマと相成った。

6:18、今週はTORACLE-COZ(CARACLE-COZ試作車)で出走。わざわざ名所に行かなくても、あちらこちらに桜(ソメイヨシノ)があるのがこの国。目的地も定めずに漠然と奈良方向に向かったが、その道すがらにもあちらこちらに桜が目につく。ところが、一日遅かったというところで、かなり散っている木が多かった。今年は東京の桜が早くに咲いて早くに散ったようだが、大阪の桜は2週間以上咲き続けた。一昨日外出した際には、幹に近い部分の花が散り始めて、葉も開き始めているのに、枝先にはつぼみが残るという木が多かった。それが、今日は枝先の花も散っている木がほとんど。根本に花びらが積もっている木が多く、昨日は花吹雪が美しかっただろうと思われる。

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大和川沿いに遡ることにして、北東方面にジグザグと進んでいく。今日はのんびりポタリングなので、間道を探しながら、通りかかったのが澤田八幡神社。境内入り口の桜の大木があったので、撮影していたら、踏切の警告音が聞こえてきた。

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さっきまで近鉄南大阪線に沿って走っていたので、近くを線路が通っているのはわかっていた。さもありなんと注意を払うこともなく撮影を続けた。カメラの小さな画面を覗き込んでいたので気が付かなかったが、実は境内の中を線路を横切っており、目の前に踏切があった。轟音とともに電車で社殿が見えなくなったので、度肝を抜かれた。境内を線路が通過する神社は他にもいくつかあるらしいが、なかなか違和感のある風景だ。

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府道12号線に出て石川を渡り、パナソニックサイクルテック本社を越えたところで、大和川沿いに出た。今度は近鉄南大阪線でなく「大阪線」の踏切を越えたところに菜の花。ちょっと日が陰りがちの時間帯だったこともあり、意外と寒い。と言って、今日はコンビニで暖を取るわけにもいかない。

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菜の花の少し先には桜の大木。やはり、かなり散っている。周辺には桜吹雪の跡が残るが、今日は気温が低いせいか、ほとんど花びらが舞わない。

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そのまま大和川の南岸に沿って国分の集落の中を抜けていく。東条の交差点で国道25号線に合流するが、すぐ次の細道を左折すると大和川に当たり、この川端橋(または青谷吊り橋)が現れる。

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この吊り橋は往時に「夏目茶屋の渡し」があったところで、龍田(三郷町)に向かう亀瀬越道が分岐する場所だったとのこと。以前から、地図で見かけて気になっていたが、始めて渡ってみた。今日は大和川北岸をたどるつもりだったが、その亀瀬越道の起点がこことは知らなかった。偶然、関連性の高いルートを選んだようだ。

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両側にフェンスがあるし、気楽に渡り始めたら結構揺れるのはやっぱり吊橋。そこそこ高さもあるので、眺望も悪くない。

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対岸は青谷青少年運動広場で、野球場などがある。今日は人影もないのは、やはり緊急事態宣言で閉鎖されているのだろうか?

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車道で河内堅上駅に向かおうとすると、山越えするか、一度大和川を渡って戻ってくる必要があるが、自転車は田畑の間の細道をたどることができる。JR大和路線を陸橋で越える。

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こんな細道を抜けていくとさほどアップダウンなく、河内堅上駅前にたどり着ける。ただ、夜は通りたくない。

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JR河内堅上駅は車でもたどり着くのが大変で、乗降者が少なく、秘境感が漂う。立ち並ぶ桜の花がホームを覆う景観は、JR阪和線の山中渓駅と並び、有名。数日前はもっと見事だっただろう。

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大和川北側の市道は若干アップダウンがあるが、のんびり走れる一車線の細道。ほぼ人車と行き合うこともなかったが、亀の瀬地すべり工事地区へ向かう車数台に抜かれた。この深礎工は、地すべりを防ぐために地中に打ち込んだ巨大なコンクリート杭。直径6.5mで深さが最長100mある。古くから地すべりを繰り返した亀の瀬地区は、明治以降にも大きな地すべりを3回起こしており、明治36年の地すべりでは大和川がせき止められて44.9haが浸水し、関西本線のトンネルも崩壊した。

大規模な地すべりが再度発生すれば、交通が遮断されるだけでなく、上流の奈良県側で大規模な浸水が発生し、せき止められた水が一気に流れ出せば、大阪側も大被害が予想されるので、大規模な地すべり対策工事が行われ、今も続いている。こうした深礎工だけでも、170基が設置されているとのことだ。いつものことながら自然の凄さと、それに立ち向かう人の知恵に思いを馳せる。

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そんな亀の瀬地区の東端にあるのが、峠八幡神社。大和川北岸を走ろうと思ったのは、ここに桜の巨木があることを憶えていたからだ。今年も一番の盛りに訪れる事ができなかったが、充分に見栄えのする風景だ。

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人気のない参道の階段に腰を下ろして、携行食を口にした。ちょっとタイミングを外したボッチ花見。幸い、陽が出て気温も上がってきた。ふと目の前のカーブミラーを見ると、参道の脇にある地蔵堂とTORACLE-COZが映っていた。

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誰とも遭うことなく花見を終えて、奈良県に入り、多聞橋で大和川の南岸に渡る。すっかりうららかな日和となり、王子駅北側付近の河岸では菜の花も暖かな風情。TORACLE-COZを置くと保護色のよう?

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今度は潜水橋(沈下橋)の大城橋で大和川を渡り、再び北岸へ。ここでも菜の花が咲いている。

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水面に近く、欄干も無い潜水橋からは、巨大な鯉がいっぱい泳いでいることや、桜の花びらが流れてくることもよく分かる。正直、ゴミも多いが・・・。

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ちょっと面白い写真が撮れた。スタンドでもペダルでも支えていないのに、TORACLE-COZが「橋の端で」自立している。恐らく水深センサーの配線を通している思われるパイプが橋の下流側に装着されており、ちょうどナロータイヤが嵌まるのだ。川に落ちそうで怖いが。

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何で水深センサーの配線かというと、こんな看板が渡る前の河合町側に立っていたから。警告灯を点灯させるための配線が川を渡っているのだろうと想像している。

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潜水橋を渡って北岸に渡ったのは、新御幸橋の手前の桜並木を見ようと思ったから。もっと遡れば、最終的にこの桜にたどり着き、なおかつ潜水橋を通るために、多聞橋で南岸に渡ったのだ。見事な枝ぶりだけに、もう数日前に見たかった。

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やっぱり、かなり散っているのが残念。

ヒノキ花粉症のせいだと思うが身体が重く、制約の多いライドにこれ以上遠出をする気合もなくなって、ここで引き返すことにした。同じルートを戻るのは面白くないし、かといって高い峠を越える気合も湧いてこない。そこで、標高の低い穴虫峠を越えて帰阪することにした。

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最短距離で穴虫峠に向かうために西名阪道に沿って進んだが、小さなアップダウンが続いて結構しんどいルートだった。志都美駅付近でJR和歌山線を越えてからは、香芝市の旭ヶ丘や高山台のニュータウンを上っていくのも意外とこたえる。ようやく穴虫交差点にたどり着き、国道165号線を渡ってさらに穴虫峠までひと上り。

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あとは通い慣れた道のりを辿ることもできたが、今日はちょこちょこルートを変えてみた。Googleマップに従ったら、永福寺裏手の丘を超える羽目になり、結構上らされた。おかげで大阪平野を見下ろす景観は見られたが。

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堺市まで帰ってきてから懲りずにGoogleマップに従ってルートを変えた。萩原神社のそばを通ったら桜が見えたので、立ち寄った。息子の合格祈願以来、ちゃんとお礼参りをしていなかったので、少し多めにお賽銭をして1年遅れてお礼参り。合格祈願した他の寺社も回らなきゃなあ。

信号待ちと細道が多く、かえって時間がかかったようだが、こんな機会に検証しておくの悪くない。道中で他人の2m以内に近づくことはほぼ無かったと思うが、唯一自宅近くの路地で高齢者の自転車を追い越す際に、急にこちらに寄ってきて接近してしまった。「右から抜きます」と声をかけて気付いてもらったが、周囲に注意が行き届いている人ばかりではないので、こちらも細心の注意が必要だと感じた。

いつもより早く11時前には帰宅して、ヨメさんに驚かれた。冒頭にも書いたが、そこいら中に桜(ソメイヨシノ)はあるので、人との接触、接近を避けても充分鑑賞できる。追い込みすぎないポタリングということで、ルート探しの機会にもなった。それでも、ずっと緊張して走っていたので楽しさも限定的で、人気の無い桜と青空の美しさに、かえって現状の厳しさを思い知らされた。非常時だから仕方ないが、早く楽しく走れるようになって欲しいものだ。


■STRAVA


残り花 巡りて今朝の 独り旅 [大和川-穴虫峠] | ライド | Strava

■本日の走行記録(自転車)

cyclemeter200411
CyclemeterGPSの記録
 スタート: 2020/04/11 6:18:02
 自転車完了: 2020/04/11 10:54:38
 バイクタイム: 2:58:27
 停止時間: 1:37:58
 距離: 66.15 km
 平均スピード: 時速 22.24 km/h
 登り: 271 m
 カロリー: 1804 kcal
 平均心拍数: 120 bpm
 最大心拍数: 157 bpm
 平均ペダルペース:  56 rpm
 最高ペダルペース: 120 rpm
 今月の走行距離:  318 km
 今年の走行距離: 2571 km
 先月の走行距離:  886 km
 昨年の走行距離: 9346 km


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