4年ぶり串柿の王道ルート [蔵王峠-七越峠-鍋谷峠]

先週も30分早く起きて出走したが、寄り道やコースミスもあって帰宅が正午近くになり、暑さに辟易した。今日は11時までに帰宅しようとやはり30分前に起床して、先週よりさらに15分以上早い5:49にTORACLE-COZ2(CARACLE-COZ DB)でカラクリング(CARACLE+サイクリング)に出発。出走。

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11時までに帰宅できそうなトレーニングコースを考えて、久々に蔵王峠に上ることにした。途中の滝畑ダムまでなら最短距離で天野山金剛寺方面からアクセスする方法もあるが、今日は激坂の蔵王峠の前は脚力を温存しようと、急坂の少ない河内長野駅方面から回り込むことにした。まずは国道310号線を南下していくと、今日も雲がほとんど無く、ちょっとだけ霞んでいるが和泉山脈の稜線はくっきり見える。

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河内長野駅近くの本町(七つ辻)交差点で府道218号線に並走する石川沿いの道に入って、南西に進む。旧街道の風情のある河岸段丘の際を走るルートで、自転車で走りやすい。

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高向で石川を渡り、川沿いの細道を経て府道218号線に合流。日の不動尊のある低い峠を越えると石川沿いの盆地に降りてくる。トイレに立ち寄ると掲示板に盆踊りの案内が貼られていた。河内音頭の案内を見て、そうかここはまだ「河内」なんだと、北河内出身者としてはあらためて気付いた。エレクトーンやキーボードが響き、エレキギターをかき鳴らす現代風河内音頭は八尾など中河内地区が本場だが、下敷きになった伝統的河内音頭は北河内の交野が発祥とも言われている。幼い頃に聞き慣れた音曲だが、踊り方はすっかり忘れてしまった。

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日野を過ぎると府道218号線は林間を駆け上がる1.5車線の細道になり、急坂が一段落すると石川をはるか下に見下ろす崖の中腹を通る道になる。対岸の尾根上を2車線の市道が通り、車ではこちらが滝畑ダムへのメインのアクセスルートになっている。

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ダムサイトへの急坂を上り切ると滝畑ダム湖に沿った平坦路になり、府道61号線と合流する。水量がやや少なく、緑色の濃い湖面を見下ろしながら気持ちよく南下していく。

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ダム湖が途切れる南端はハイキングや水遊び場の拠点になっていて、そろそろ車が増えてきていた。石川を少し遡ると1.5kmほど渓流沿いの平坦路が暫く続くが、光滝寺キャンプ場前から蔵王峠に向けての激坂第一弾スタート。いきなり滑り止めの輪っか付きコンクリート舗装が立ちはだかるが、TORACLE-COZの軽量さと700C換算で前34x後40T相当の反則ギア比で淡々と上っていく。まだ、ここはオードブルだ。

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一旦平坦になるが、荒滝キャンプ場の横からいよいよ蔵王峠が本領を発揮する。

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苔むして滑りやすいアスファルトの激坂の後に、私が勝手に「奥河内のユイの壁」と読んでいる石畳の激坂が現れる。ナロータイや、増して小径車では厳しい道だが、1-1/8インチ(28mm)幅のタイヤを装着しているので、さほど苦労なく上り切る。

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石川源流部のこのルートはたくさんの滝があり、上りきったはるか上方から名称不明の滝を見下ろした。

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蔵王峠の大阪側は激坂で道が荒れているだけでなく、ずっと谷筋なので道路が濡れている、というか水が流れている事が多い。何日も晴天が続いた今日ですら、結構水が流れていたので、車体を汚さないようにソロソロと通過する。雨上がりなどは濁流が流れて道路が川になっていることも多いので、考えずに自転車で通るとドロドロになる。

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その後も断続的にコンクリート舗装の激坂を駆け上りというか、のろのろ上り続ける。ほとんど日陰で比較的涼しいのが救いだ。

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荒滝キャンプ場で開場待ちをしていた 数台の車を見かけた以降は1台の車とも(自転車とも)出会うこと無く、7:56に蔵王峠に到着。それなりに消耗したし、これからの時間帯の暑さが気掛かりだが、久々に堀越(癪)観音から大久保集落を経て鍋谷峠を越える串柿の里巡回ルートを走ってみることにした。峠でも日なたは暑く、日陰で携行食を補給してこれからに備える。

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蔵王峠でDIIIG(ディグ)の峠1000のポイントを獲得。ポイントに設定されているが、全体クリア回数が9回となっているので、今回の私が10回目のようだ。やはり、マイナーな峠道だなと実感。

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蔵王峠から和歌山側に降りるのではなく、看板から少し引き返して大阪府に戻り、この分岐を右へ入って堀越(癪)観音へ向かう。左側の道の奥に蔵王峠の看板がある。

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蔵王峠からさらに上っていく道はもそこそこの急坂だが、不思議なのは尾根の大阪側なのに和歌山側の紀の川沿いが見下ろせること(今日は霞んでもうひとつの景観だったが)。しばらくは引続き石川源流に沿って上っていくのも不思議で、蔵王峠にほんの数十メートル溝を掘ってやれば、和歌山側に水が流れる地形になっている。日なたが多い上りの暑さにうんざりしながら、1.2kmほど上った府県境が名称不明の峠になっており、燈明岳を経て七越峠方面に向かう尾根上の林道が右に分岐している。鍋谷峠への近道ではあり、以前別の入口から一部を走ったことがあるが、入口がチェーンで封鎖されているし、荒れたダートの区間があるのでナロータイヤの小径車で辿る道ではない。今日も左の堀越集落に向かう道を下っていく。

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ちょっと下った堀越(癪)観音に立ち寄り。内臓疾患などを総称する「癪」のご利益で知られており、山中によく整えられた建物と庭園が維持されている。

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今日は山中でも暑いが、紀の川方面を見下ろす景色が素晴らしい。

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堀越癪観音からつづら折りの急坂を下っていくと中畑地区の家屋がポツポツ現れ、見晴らしの良いところに串柿を吊るすための棚があり、11月にはオレンジ色の柿の帯が並ぶ。谷の向こうにはこれから向かう大久保集落が見える。

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一旦、穴伏川の流れる谷筋まで降りてきて、ここから大久保集落に上っていく。

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穴伏川を遡る道は大久保集落へのメインルートだが、コンクリート舗装の激坂が約1km続く。TORACLE-COZ2の反則ギアでも苦しい勾配に加え、暑さで汗が滴り落ちる。

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加えて上りで悩ましいかったのが、身体にたかってくる羽虫。全国的には「メマトイ」と呼ばれるそうだ。グロいおっさんのアップで恐縮だが、アイウェアに何匹も止まり、顔の周囲を何匹も飛んでいるのがわかるだろうか? 蚊や虻ではなく刺すことはないのだが、水気を求めて身体にまとわりつく。汗の流れている手足はまだしも、目に入り込んでこようとするのが非常にうっとおしい。子供の頃はこの羽虫を「メバチコ」と呼んでいた。メバチコは大阪周辺で麦粒腫(細菌感染による目の化膿)を指す言葉でもあり、全国区で言う「ものもらい」のことだ。この羽虫がたかって目に雑菌が入ると「メバチコ(ものもらい)」になるからなのか、単にメバチコのようにうっとうしいからなのか謎だが、最近はそんな呼び方をする人もおらず、北河内の一部地域の子どもだけが使う言葉だったのかもしれない。大阪近郊でこんなにたかられることはなかったので、これも温暖化の影響だろうか? 下りで速度を出せば振り切れるが、文字通り虫が止まるような速度でのろのろ上っているおっさんには悩ましい存在だった。

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急坂区間が終わりに近づくと「くるみ谷もみじ公園」の看板がが現れ、勾配が緩む。秋には色づいた紅葉が美しい場所。

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山の斜面に張り付くような集落大久保は山から吹き下ろす冷涼な風が串柿づくりに適しているため、400年以上に渡り串柿の名産地として知られている。あちこちに串柿棚が並んでいる。

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集落の一番上付近まで上ってくると高野山方面を見渡す絶景が拝める。串柿が吊るされていなくても、充分に美しい風景だが、山中でも9時近くになるとかなり暑い。

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公衆トイレのある定福寺で小休止。携行食を頬張って後半の上りに備える。

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定福寺からは鬱蒼とした人工林の中を上っていくコンクリート舗装の激坂が約2.3km続く。ほぼ完全に日陰なのが幸いというか、だからこそ国道480号線を避けてこちらのルートを辿った。とはいえ、平均勾配11.4%、最大勾配18.2%の道はやはり苦しいし、またメバチコ(メマトイ)との戦いがうっとおしい。薄暗い林の中でもアイウェアが外せず、より周囲が暗く見えて気詰まりだった。

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ようやく、鍋谷峠から三国山頂方面に向かう道に合流したのが9:30。鍋谷峠に向かえば下り基調だが、時間と体力にまだ余裕があったので、ちょっと寄り道することにした。

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900mほど三国山頂方面に向かうと七越峠。往時は西国街道としてかなり賑わい、茶屋もあったとのこと。道標や地蔵、歌碑、記念碑があちこちに配置されている。

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七越峠がDIIIG(ディグ)の峠1000のポイントなのでやって来たが、チェックインできずマップで確認すると、もう200mほど上った宿山山頂付近がポイントになっていた。ここには対空受信所がある。

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ここで七越峠のポイントを獲得できた。蔵王峠よりさらにマイナーな峠で、これまでの全体クリア数が3回となっているので、私がのべ4人目ということらしい。ここまでくると三国山山頂はすぐそばだが、行っても眺望が開けているわけでもないので、引き換えした。

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大久保からの合流点を通過し、さらに下っていき鍋谷峠に到達したのが9:52。

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こちらでもDIIIG(ディグ)の峠1000のポイントを獲得。これまでの全体クリア数は37回と、多くの自転車乗りが上っていることがわかる。

大阪側に下っていき、山麓まで降りてくると気温が一気に上がった。山の上でも暑いと思っていたが、かなりマシだったことを体感した。国道170号線のコンビニでに休憩で立ち寄り、出会った自転車乗りとも「暑いですね」と言葉を交わした。暑さに辟易しながら家路を急ぎ、11:08に帰宅。目標の11時は少しだけオーバーしたが、距離70km以上で獲得標高1100mを走ってこの時間に帰宅したならまずまずだろう。

今日のルートは晩秋に行っていた串柿ツーリングの定番コースだが、鍋谷峠の長期通行止めもあって久しく走れておらず、どうやら4年ぶりだったようだ。年々生産が減っているだけに今秋こそ定番の串柿ツーリングを復活させたいところだが、この秋も仕事が忙しそう?

■STRAVA


4年ぶり串柿の王道ルート [蔵王峠-七越峠-鍋谷峠] | ライド | Strava

■Ride with GPS

4年ぶり串柿の王道ルート [蔵王峠-七越峠-鍋谷峠]・Ride with GPS

■CyclemeterGPS

cyclemeter250808
CyclemeterGPSの記録
スタート: 2025/08/03 5:49:41
自転車完了: 2025/08/03 11:08:10
バイクタイム: 3:50:47
停止時間: 1:27:42
距離: 71.71 km
平均スピード: 18.64 km/h
登り: 1117 m
カロリー: 2508 kcal
平均心拍数: 123 bpm
最大心拍数: 158 bpm
平均ペダルペース:  56 rpm
最高ペダルペース: 148 rpm
今月の走行距離:  121 km
今年の走行距離: 4747 km
先月の走行距離:  874 km
昨年の走行距離: 7989 km

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