荒れ田にも 忘れずに咲く 彼岸花 [鍋谷峠-犬鳴峠]

悪天候にメカトラに仕事と都合が悪い事態続きで、2週間連続で週末に出走できなかった。ウィークデイも雨が多く、通勤ライドすら距離が伸びない有様。そうこうするうちに、気がつけば10/23のブルベまで約1ヶ月しかない。お尻に火がついてきたが、今週末も昨日土曜日は出勤日だったし、台風もやって来た。幸い台風は昨日朝のうちに大阪ではほぼ雨も止み、通勤帰路は自転車で帰宅できた。

間が開いてしまったが、少々無理してでも距離を延ばしていかないと200kmブルベの完走すら危うい。そんな訳で今日はまず鍋谷峠を目指して6:24自宅出走。最低気温は21度とのことで、朝のうちはショートのウェア上下でちょうど暑くもなく寒くもない適温だった。台風が過ぎたばかりだが、さほど風も強くなく、雲は多いが晴れ間も見える天気で雨の心配はなさそう。久々なので文字通り身体が重いが、体調はまずまずでほどほど脚も回る。ただ、交換したばかりのクリート位置がしっくりこなくて、2回止まって再調整。それでも不自然に足首をひねる感じが取れなかった。

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国道480号線の逢坂トンネルを越えて眼前の紀伊山地を見やると、山稜付近は雲を被っている場所も多い。雨雲ではなさそうだが、山中の路面は濡れているだろう。

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父鬼集落下の定点観測地点。開通早々の前回も温度計の表示が点滅していたが、今日も21度を示しながら点滅していた。

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今日は距離を伸ばすつもりだし、久しぶりで身体が鈍っているのでほどほどに抑えて軽くアタック。やはり山に入ると路面はかなりウェットだったが、舗装したばかりのせいかダンシングでもさほど後輪が滑らない。ただ、台風やそれ以前の雨続きのせいか、路面にかなり小枝や落ち葉が落ちていてせっかくのスムーズな舗装を損なっていたのが残念。湿度が高いこともあってやはり上りでは汗が滴る。

幸い、途中で抜かれることはなく、一人抜いて鍋谷峠にゴールしたのが8:20頃。最高心拍数は185bpmで前回の192bpmに及ばず、タイムも28分36秒と10秒遅かった。3週間ぶりの割には、まずまず。今日も上りですれ違う自転車が多く、峠に着いてからも次々上がってくる。下から見たとおり、峠付近は雲に覆われて陽射しは無い。

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息が落ち着いたら、携行食を口にして、ウィンドブレーカーを羽織って、和歌山側に下り始める。南側の和歌山側も路面が濡れているところが多いので、慎重に下っていく。気がつけばすっかり柿が色付いて、秋の風情もうひとつスッキリしない雲行きなのが残念。

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鍋谷峠トンネルの出口付近でバイパスに合流すると、路面は概ね乾いており、快調に下っていく。途中で道の駅により、今日は西に向かうためにそのまま国道480号線を下っていく。京奈和自動車道の高架をくぐったあたりで今日のお目当てであるマンジュシャゲ(ヒガンバナ)の群生と稲穂の取り合わせに出会った。

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今日は少しつぼみも残るがほぼ満開の状態。恐らく見頃はせいぜい来週までで、再来週にはかなり枯れているだろう。桜並みに短いマンジュシャゲの盛りに出会えてよかった。

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少し下ったところにあるのが、小田井用水の龍之渡井。渡井とは用水が川と交差する地点を乗り越えるために設けられた通水橋。小田井用水は作られて約300年経った今も満々と水をたたえている。11箇所の通水橋と10箇所の伏越(サイフォン)があるそうだ。

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国道24号線に出て少し西進し、麻生津大橋を渡って紀の川南岸に。追い風気味なので、県道13号線や堤防上の自転車道を、いいペースで西進していく。

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紀の川沿いも自転車乗りが多く、かなりの台数とすれ違った。昨日の台風で水量が多いこともあるだろうが、藤崎頭首工は轟音を上げて水が流れ落ち、迫力だった。

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河南緑地公園付近の自転車道は一直線で、追い風なら実に気持ちがいい。

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竹房橋を渡って紀の川北岸に戻り、そのまま北上していく。

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県道62号線沿いの水田のあちこちにマンジュシャゲが咲いている。水田を囲うように咲くマンジュシャゲを見て「黄金田を 朱で縁取る 彼岸花」と句が浮かんだが、季重ねだしあまりにそのまんまでひねりがない。マンジュシャゲの囲いを額縁や首飾りに例えることも考えたが、どうもうまくまとまらない。そうこうするうちに、休耕田の畦に咲くマンジュシャゲが目に入った。あたり前のことだが、人の営みが途絶えても球根から育つマンジュシャゲは毎年花を咲かせるのだ。これもそのまんまだが、表題の句「荒れ田にも 忘れずに咲く 彼岸花」が浮かんだ。

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京奈和自動車道をくぐると紀伊山地を越える本格的な上りが始まる。1kmほどで左の旧道(?)に入る。以前から荒れ気味の細道だったが、落ち葉や小枝が散乱し、時々大きな枝も道路を横切っている。昨日の雨のせいで路面に水が流れている場所も多く、急傾斜で腰を上げると後輪がスリップする。かなり上りにくいが、県道を進み続けると池田トンネルで峠を越えることになる。こちらはこちらで、ダンプカーが多く通るのでゆっくり走る訳にもいかず、全力走で通り抜けるしかない。恐らく路面がビショ濡れなので、自転車がドロドロになるのは間違いない。どちらも走りにくいなら、自分のペースで走れるだけ、旧道のほうがマシだ。

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旧道のもうひとつの魅力はこの風景。峠近くまで上ると、和歌山市方面の海まで見晴らせる。

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上り返しのピーク到達は10:50頃。正午までに帰宅するのは厳しくなってきた。池田トンネルのある県道のピークは沿道の犬鳴山温泉から通称「犬鳴峠」と呼ばれることがあるので、それに従う。この旧道のも含め正式名称は不明。池田トンネルがあるからと言って、「池田峠」という呼び方は聞いたことがない。現在の池田トンネルの上には半廃道の先に煉瓦造りの旧池田トンネルがあり、マニアの間では知られているらしい。ナロータイヤの自転車でたどり着ける場所ではないので、行ったことはない。

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以前と比べてかなり道が荒れていることが気になったが、峠からさらに上ったところにある焼却場への道に草が生い茂って久しく使われていない様子。「紀の川市 打田美化センター」の案内看板も地面に落ちて放置されている。どうやらここしばらくこのセンターは使われていないようで、出入りする車もないのでアクセス道が整備されなくなったのだろうと推測。

峠を越えて反対側は県道の池田トンネル経由で美化センターの搬入道路になっていたので、大型車も通行できる幅があり、路面もきれい。・・・だった、以前は。現在は峠の手前に劣らず落ち葉や小枝が散乱し、昨日の雨で至るところに水が流れていた。なかにはほとんど「川」になっていた箇所もあり、ソロリソロリと下っていく。

採土場の脇を通って池田トンネルの出口付近で県道に合流。あとは大阪側に下っていく。ピークが府県境ではなく、2kmほど下って神通温泉を過ぎたところでようやく大阪府に戻る。府県道62号線は交通量が多いが、下りの2車線道路なので、それほど車に気を遣わずに済む。逆ルートはツラいが。

後は間道を経て国道170号線旧道を東進して家路を急ぐ。ハンドル固定のコンパクトカメラを忘れたこともあって、手間のかかる撮影は無し。マンジュシャゲの見どころもあったが、泣く泣く素通りした。できるだけ寄り道せずに飛ばしたが、自宅帰着は12:53とずいぶん遅くなった。ブルベに備えて、久々の(ほぼ)100kmライドに取り組んだが、クリート位置の違和感で足首が痛み、首肩や腰もツラい。本番では今回の2倍だと思うと、気が重くなる。

これから仕事も忙しくなるし、あと1ヶ月でどこまで追い込めるか不安だが、やれることをやるしか無い。あとは緊急事態宣言が解除されて無事開催され、天候などのコンディションに恵まれることを祈る。

■STRAVA


荒れ田にも 忘れずに咲く 彼岸花 [鍋谷峠-犬鳴峠] | ライド | Strava

■Ride with GPS


荒れ田にも 忘れずに咲く 彼岸花 [鍋谷峠-犬鳴峠] – でのサイクリング 堺市, 近畿地方

■CyclemeterGPS

cyclemeter20210919
CyclemeterGPSの記録
 スタート: 2021/09/19 6:24:21
 自転車完了: 2021/09/19 12:53:39
 バイクタイム: 4:41:51
 停止時間: 1:47:06
 距離: 98.97 km
 平均スピード: 21.07 km/h
 登り: 1102 m
 カロリー: 3336 kcal
 平均心拍数: 131 bpm
 最大心拍数: 185 bpm
 平均ペダルペース:  59 rpm
 最高ペダルペース: 134 rpm
 今月の走行距離:  344 km
 今年の走行距離: 5900 km
 先月の走行距離:  731 km
 昨年の走行距離: 9412 km


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