2022ノリクラ決戦仕様その3(軽量化2) [TORACLE-COZ 2]

2022ノリクラ決戦仕様その2(12速化) [TORACLE-COZ 2]」からの続き

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前々回の作業
でTORACLE-COZ 2(CARACLE-COZ DB)のサドルやタイヤ類を軽量品に交換し、ヒルクライムに必要のない装備をほとんど外して、約0.7kgの軽量化。続いて前回はコンポを12速Di2コンポデュラエースR9200に換装し、戦闘力の向上を図ったが、重量的には約100gの微増となった。

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続く今回の作業は、まずはR9200システムが性能を100%発揮するよう再調整。シマノのマニュアルに従って、チェーン長が最適であることを再確認し、リアディレイラーのロー側スプロケットとガイドプーリーの距離を6mmにし、Di2のインデックス調整やハイ/ロー側ストッパーなどもチェックしていく。

前回から不思議なのだが、私の個体はなぜかインナーxトップが使える。何のことかわからない人も多いだろうが、R9100/R9200デュラエースはインナーチェーンリング使用時は、後スプロケットのトップ側2枚に変速しない仕様のはずなのだ。実際、友人のR9200はインナーxトップを使用できないのだが、同じR9200なのに私の個体は12枚のスプロケット全てに変速できる。ハードやソフトの仕様変更なのか、それとも異常動作なのか、今回のチェックでは原因は謎のままだが、トップに変速するとチェーンが過度にたるむので、いずれにしても使用しないようにしよう。

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R9200の54Tアウターチェーンリングは52Tや50Tのような中空構造でなく、昔ながらの一枚板構造。クランクアームとの段差を埋めるためにチェーンリングボルトのメス側(表側)が立体形状になっている。11速アルテグラのクランクFC-R8000の46x36Tでも用いられた手法だが、それぞれのクランクの形状に合わせた専用品だ。これは、この後行う作業で約い立つ。

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リアディレイラーをロー側の34Tスプロケットに入れると、リムまで5mmもない。リアディレイラーハンガーが傾いているようにも見えるので、後日勤務先のエンド修正工具で確認するつもりだが、それにしてもR9100のリアディレイラーはケージが長く、内側に寄る仕様だ。

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サイドから見るとあとわずかでタイヤにまで達する低さで、視覚的にはちょっと心配になる。リムのすぐそばまで寄るお陰で、非現実的な角度まで倒し込ま無い限り、451で使用する分には地面に接触する可能性は低いと思われる。ロー側以外ではケージが外側に移動するが、同時に上方に移動するので、これまた心配は無さそう。ただ凹凸のある路面で倒し込むと一抹の不安があるのと、前輪が跳ね上げた水やゴミがチェーンに付着しやすくなるだろう。ロー側30Tのスプロケットを使用する方が安心ではある。

20インチWO(ETRTO451)でこれでは、20インチHE(ETRTO406)で34Tスプロケットを使用できない可能性が高そうだ。

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バーテープを巻き、ペダルも装着した実走状態で重量計測したら、約7.6kg。ペダルレスのカタログ値なら約7.4kgということだ。ここから、どこまで重量を落とせるか? とは言え、すでにサドル、タイヤ&チューブといった手持ちの軽量パーツへの交換はほぼ完了しているし、マッドガードやボトルケージ(+台座)、折りたたみに必要な前輪固定プレートまで外している。さらなる軽量化には、はたしてどんな手があるか?

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答えはフロントシングルだ。先代TORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB)でもやっていたことなので、もったいぶることでも無いが、競技中に下り区間が全く無いノリクラでは、デメリットもほぼ無い軽量化策だ。前回のノリクラ(2019年)で使用した42Tナローワイドチェーンリングを引っ張り出し、R9200の54x40Tチェーンリングを外す。

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R9100世代のクランク(R8000/R7000)は、4アームのうち1本が変形していて専用のチェーンリングしか装着できない仕様になっていた。手持ちの42Tナローワイドチェーンリングは、R9100世代に合わせた「切り欠き」が設けられている。ところがR9200のクランクはさらにもう1本のアームも変形しているので、そのままでは装着できない。そこで、R9200のチェーンリングにR9100対応42Tナローワイドチェーンリングを重ねてケガキ線を引き、干渉する部分をヤスリで削り落とした。

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R9100でもそうだったが、立体成型されていないナローワイドチェーンリングを装着するとアームとチェーンリングに「いかにも」という段差が生じる。カスタムモデルらしい荒々しさが逆にカッコいいとも言えなくもないが、やはり違和感があるのでなんとかしたいと思っていた。

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そこで先ほどのシマノ製立体成型チェーンリングボルトの出番。チェーンリングが一枚板なのはシマノ製54Tも一緒なので、少なくとも純正品と同じレベルにできる訳だ。ただし、今回はインナー位置に装着することにしたので、厚さ4.7mmアウターチェーンリングの代わりになるスペーサーを探したが、手持ちのものは3.5mmのものしかなかった。

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干渉部分の削り落としは上手くいき、スペーサーも厚みが不足しながらも大きな違和感なく装着できた。可能であれば1mmか1.5mmのスペーサーを調達して追加し、クランクアームと立体成型チェーンリングボルトの段差を少なくしようと思っている。

多段変速の自転車は前側のチェーンラインを少し外側にずらすのがセオリーだ。フロントシングルで使用する場合も基本的にはアウター位置にチェーンリングを装着するのが一般的。あえてインナー位置に装着したのは、ノリクラではスプロケットのロー側に近い部分を主体に使用するからだ。最近のチェーンはしなやかになっているが、やはり斜めにたすき掛けするよりはまっすぐに近い方が効率が良いはず。かなり斜めにたすき掛けになるトップ側でも(少しチャラチャラ音がするが)、一応問題なく動作している。一番心配していたのは11速時代のチェーンリングが12速で使用できるかという点だった。12速は歯厚やチェーン内幅も狭くなっているようだが、少なくとも整備台上では全く問題なかった。

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フロントシングル化に伴い、使用しないフロントディレイラーやFD台座、エレクトリックケーブルも取り外した。COZのフレーム付属パーツであるチェーン噛みみ込み防止プレートも、ナローワイドチェーンリングに干渉するので外してしまった。

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この状態で重量計測すると280gの軽量化で、約7.3kgとなった。元々軽量なデュラエースのパーツを外しても、大きな効果は望めないことはわかっているが、思ったより効果は小さい。

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続いてペダルを外したカタログ値を実測すると、7045gを表示。残念ながら、あとわずかで目標の6kg台には届かなかった。あと50g程度とは言え、もはやノリクラ本番までにこれ以上削るのは難しそうだ。フレームサイズがMなら約150g軽量なので6.9kg程度にはなったのだろうが、体型にあったLサイズの乗りやすさには変えられない。

先代TORACLE-COZではMサイズでもあり、カタログ値約6.3kgを達成していた。同サイズだったとしても現時点ではリムブレーキとディスクブレーキに、埋められない約600gの重量差があるということだ。ヒルクライムでは馬鹿にならない差であり、今もタイム短縮を目標にしていたならリムブレーキを選択しただろうというのは前々回の記事でも述べた通りだ。

ただ重量差は技術進歩で徐々に縮まっていくだろうし、その他のデメリットも少なくなって普及が進んでいくことは確実だ。自転車製造販売を生業とする身としては、早めに自分が取り組んで理解を深めておかねばならないと思っている。

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一応、これでけりを付けて、近所を試走した。作業前のブルベ仕様と比較すると車体だけで約750gの軽量化となり、サドルバッグやツールケース、飲料の入った状態のボトルなどの装備品を含めると恐らく2kg以上軽くなっているので、やはり軽快。重量だけでなく、R8200コンポの滑らかな変速と、コントロールしやすいディスクブレーキのお陰で加減速が格段にスムーズ。コーナリングでもコントロールしやすい。

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特にブレーキングはいきなりがツンと効くのでなく徐々に制動力が高まるので、リムブレーキとよく似たフィーリングで操作できる。R9200系(R8100/R7100)の油圧ディスクブレーキは、最大制動力を少し落としてコントロール性を高めたと聞いているが、ロードバイクを思うように操るという意味では大きく進化したと言えるだろう。ピーキーだった下ハンでのブレーキングもかなり改善しているようなので、本格的なダウンヒルで試してみたい。もちろん、しっかり握るとホイールフルロックでふっ飛ばされるレベルの強力な制動力を発揮するので、頼りない感じは全く無い。

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インナー位置に装着した42Tフロントシングルでも、変速はトップ側まで好調で実走でも問題ないようだ。整備台上では少し気になったチャラチャラ音も、実走では認識できない程度。手持ちのスペーサーの厚みが足りず、立体成型チェーンリングボルトとクランクの継ぎ目に段差があるが、クランク正面から見れば気が付かない程度。斜めから見ればどっちにしてもチェーンリングとの間にすき間があるので、こだわっても仕方ない部分だろう。

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前42Tは700Cに換算すると31T程度になるので、後34Tと組み合わせると700C換算で1:1を下回る超低レシオとなる。美ヶ原や富士ヒルのような激坂区間のないノリクラでは軽すぎるとも言えるが、トレーニング不足の今年でも不安なく望める。

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トップ側だとケイデンス120bpmで42km/h程度まで上げられたので、個人的には上りだけでなく平地でも充分に活用できるギア比だ。下りではさすがに物足りないが、40km/h以上は重力に任せて楽する(漕がない)と決めてしまえば良いので、下りレースでなければ問題ない。

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R9200のブレーキレバーは内向きセッティングにも向くとされ、上から見るとくの字に曲がっているが、先端をまっすぐ前方を向けても、手へのフィッティング性が向上しているように感じる。くの字に曲がった分、グリップ位置が少し外に出たようにも思えるが、個人的には悪くない印象だ。

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結局、夏季休暇は大半を自転車整備と実走に費やした。後日勤務先でリアディレイラーハンガーを確認したら、やはり少し内側に曲がっていた。走行中に転倒した憶えはないが、駐輪中に風で倒れたこともあったので、気付かないうちに曲がっていたようだ。無理に曲げ直すとアルミ製のハンガーの強度が落ち、カーボンフレームへ悪影響を与える恐れがあるので、ハンガーを交換するのが間違いのない対処法。私自身は強引な手法を取ったが、オススメはしない。

ハンガーの傾きが解消し、リアディレイラーを再調整。コンポ載せ替え前にも気づいていなかったくらいなので変速性能の改善を体感できることはなかったが、気になっていたロー側スプロケット変速時のケージとリムの距離は少し開いた。

これにてTORACLE-COZ2の対ノリクラ決戦仕様はほぼ仕上がった。惜しくもあと45gで7kgの壁を破れなかったが、ディスクブレーキかつLサイズフレームでここまで迫れば、あとはエンジン次第と言える。

……そのエンジンの性能が例年より大幅に低下していることが、一番の問題だが。

ともあれ、本番前に峠でシェイクダウン(試走)しておかなければ。

2022ノリクラ決戦仕様シェイクダウン [鍋谷峠-紀見峠]」へ続く

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