2022ノリクラ決戦仕様その2(12速化) [TORACLE-COZ 2]

2022ノリクラ決戦仕様その1(軽量化1) [TORACLE-COZ 2]」からの続き

前回の作業でまずはヒルクライムに必要のない装備を外し、サドルやタイヤ類を軽量品に交換したTORACLE-COZ 2(CARACLE-COZ DB)は約0.7kgの軽量化を達成した。

しかし、さらに戦闘力を高める作業が待っている。現状、シマノのデュラエースR9100シリーズの11速電動変速Di2+油圧ディスクブレーキのコンポを搭載しており、思うがままに操れる充分すぎる操作性を実現している。それでも自転車の進化は留まることが無く、シマノは新世代R9200シリーズを昨年から発売している。リア12速化とワイヤレスデュアルコントロールレバーという新機能が目を惹くが、それ以外にも各部の改良が図られているとのことだ。すでにデュラエースに次ぐアルテグラや105も12速Di2化した新シリーズを発売しており、今後のハイエンドロードバイクは「Di2+油圧ディスクブレーキ+12速」がスタンダードになっていくことは、ほぼ間違いない。

折りたたみ自転車であるCARACLE-COZは重量増、コスト増、大型化、メンテナンス性の悪化といったディスクブレーキのデメリットが無視できず、引き続きリムブレーキのメリットが大きい。とは言え、ディスクブレーキのデメリットは世代を重ねるごとに少なくなっており、CARACLE-COZにもDB(ディスクブレーキ)モデルが加わっている。走行性能を追求する中で、徐々にディスクブレーキの比率が高まっていくと思われる。

売り手が使っていない商品を売るのは説得力がないので、まずは自分が使ってみるのが私の主義。もちろん金銭的な限界はあるのだが、今回は友人の協力でR9200シリーズに換装することにした。

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毎度のことながら設備の整った近所の友人の部屋で作業させてもらうことになり、TORACLE-COZを持ち込んだ。まずはこの機会に洗車して、しっかり汚れを落とした。

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洗車して拭き上げた車体を室内に持ち込んだ。

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今でも充分な戦闘力を備えたR9100シリーズには申し訳ないが、これからパーツを外していく。

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まずは変速関係のパーツを外していく。

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続いて油圧ディスクのホースをカットしてブレーキ系を取り外す。

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ここで元々の油圧ホース長を計測しておく。カットしたものを合計してリア側実測全長149.5cm。組み付け時は148.5cmのつもりだったので、カット部分やクセの付いたホースを計測する際に誤差があったかもしれない。ちなみにシマノの規格サイズはホースの露出部分だけを示すのか、実測値より約2cm短い。規格上は149.5-2.0=147.5cmということ。リア側は現状のままのサイズが最適と思われるので、そのまま踏襲する。

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フロントの油圧ホース帳は実測88cm(規格上は86cm)。こちらは組み付け時の記録に自信がないのだが、たぶん87cmだったと思う。前後ともにホース長が約1cm伸びていたのは計測誤差が偶然重なったのか、それとも何らかの必然か? フロント側はホース長が少し長いように思われるので、2cm短くして86cm(規格上84cm)にする。

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前後のホイールを外してディスクローターや スプロケットを外し、BBを外してDi2用エレクトリックケーブルやジャンクションA/Bも除去する。ただし、ガイドにするチェーンステイ用ケーブルだけ残しておく。これで、R9100コンポをほぼ全て取り外した。

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ここからはR9200コンポの取り付けを開始。まずリアホイールに12速スプロケットCS-R9200-12を装着。ひところより脚力が落ちて坂で苦労することが増えているので、11-34Tの超ワイド仕様を選んだ。ロード「レーサー」はロー側21Tがスタンダードで24Tを装着すると軟弱だと言われた時代を知る身としては、とてもデュラエースの歯とは思えない。貧脚に優しい時代になったものだ。

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ディスクローターを装着。R9200は元々MTBコンポのXTR用として開発されたRT-CL900を使用するので、デザインがロードらしくないのが残念。ロード専用ローターを復活させて欲しいものだ。

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Di2用バッテリーBT-DN300をシートポストに仕込む。12速Di2はケーブルやコネクターが細くなり、ごく一部のサテライトスイッチなどを除いて従来の11速システムとの互換性はない。バッテリーにコネクターが3箇所あるので、従来のジャンクションBにあたるパーツが基本的に不要だ。外形寸法は従来とほぼ同じでFSA製のバッテリーホルダーも問題なく使用できた。シートポストとの嵌合が少し緩く、シートチューブ内にバッテリーが落下してしまうことがあったので、ひとまずマスキングテープを巻いてタイトにしている。

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デュアルコントロールレバーST-R9270をハンドルバーに装着する。流行の内向きセッティングも可能なやや湾曲した形状だが、慣れているまっすぐ突き出した角度にする。外す前のST-R9170のバンド位置に合わせて装着したが、あとで実走したら少し低く感じたので5mmほど上方にセットした。

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リアディレイラーRD-R9250を装着し、フロントディレイラーFD-R9250も仮装着。

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バッテリーとリアディレイラー、フロントディレイラーを繋ぐエレクトリックケーブルを通していく。チェーンステイは残していた11速用ケーブル(EW-SD50)に12速用ケーブル(EW-SD300)をマスキングテープで繋ぐ。

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11速用ケーブルを引っ張って、無事にチェーンステイを通した。

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内蔵用ケーブルには、振動で暴れて音が発生するのを防止する「ヒゲ」が付いている。もっとも、このヒゲのせいで、太いシートポストにさえ通しにくい。特にリア用を通してからフロントディレイラー用のケーブルを通そうとしたら結構手間取った。今までヒゲ無し仕様で特に支障はなかったので、外してしまうかとも思ったが、何とか通った。ディスクブレーキ用デュアルコントロールレバーはワイヤレス接続なので、ダウンチューブにエレクトリックケーブルを通さなくて良いのはかなり楽だ。

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リアディスクブレーキ本体から延びる油圧ホースをチェーンステイ、そしてダウンチューブに押し込んでいく。ところが、二股に分かれたCOZのダウンチューブの太い方にホースが行ってしまう。逆さにして重力の力を借りても上手くいかない。

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仕方ないので、前側の開口部からインナーワイヤーを通し、これに油圧ホースの先端をテープ止めしてガイドにして、無事にダウンチューブを通すことができた。急がば回れで、最初からこうすればよかった。

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フレーム内配線が済んだのでBBを装着。BB仕様はR9200も変わらずBB-R9100なので、これまで装着していたものをそのまま再利用。

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チェーンホイールFC-R9200を装着。TT向けの54-40Tという大ギア仕様だが、COZは20インチWO(ETRTO451)なので、700Cロードに比べると25%以上実質ギア比が低下する。700Cロードに40x30Tの歯数を装着しているのと同じということになる。それではアウターxトップでもギア比が全然足らないのでは? と思われる方もあるだろうが、これでもケイデンス100bpmで回せば47km/h出せる仕様だ。こんな速度を平地で出せる脚力は私にはないので、アウター×トップはこれまでの53x11Tと同様に、ごく限られた下りでしか使用しないだろう。

ロードレースでは下りで90km/h以上でも加速が必要だし、平地でもゴールスプリントで70km/hに達する事があるのでハイレシオが必要だが、逆に言えばロードレース以外で必要な場面はかなり限られるだろう。

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FDの高さや角度を調整し、Di2エレクトリックケーブルを前後ディレイラーに接続。チェーンもひとまず少し長めにセットして折りたたみに支障がないか確かる。シマノは前後の最大ギアにチェーンを掛けた状態で、クイックリンク+2~3リンク加えることを12速コンポで推奨している。これは11速以前の2リンク加える(クイックリンク含む)設定より1~2リンク多くなるので注意が必要だ。

エンドアジャストボルト(従来のBテンションボルトに相当)で最大スプロケットとガイドプーリーの感覚を調整し、インデックス調整は基本的に前後ディレイラー共にデュアルコントロールレバーの変速スイッチを用いて電子制御で行う。リアディレイラーは行き過ぎないように機械的なハイ/ローのストッパー機構があるがフロント側は完全に電子制御だ。

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うーむ、となったのはリアディレイラーのプーリーケージ長くて地面に近いこと。ロー側34Tのスプロケットを使用していることもあるだろうが、地面に段差や異物があったらぶつかりそうだ。横方向もロー側に入れるとケージからリムまでのすき間が数ミリしかない。700Cなら問題無いだろうが20インチでは、ちょっと心配な状態だ。

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心配な点はあるが変速調整を終えて、次はブレーキ。基本的にはシマノの完成車向け仕様J-KIT DIRECTなので、ミネラルオイルを封入した油圧ホースがブレーキキャリパーに装着されており、反対側のホースの先端はコネクターインサートがセットされ、薄いフィルムで封をされている。このままデュアルコントロールレバーに挿入してコネクティングボルトを締めればほぼエアー混入無しで接続でき、ブリーディング作業が不要な仕様。

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ただし、今回はホース長を最適化するために、マスキングテープで印をつけたところでカットした。できるだけオイルをこぼさないようにコネクティングインサートをセットし、デュアルコントロールレバーのコネクティングボルトを緩め、ゴムキャップを外してホースを挿入し、再びコネクティングボルトを締め付けた。幸い、エアーの混入はほぼ無かったようで、レバータッチは最初から適切な手応えがあり、ブリーディング作業は不要と判断した。同様にフロント側も油圧ホースをカットして接続した。

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仮止めしていたディスクブレーキキャリパーのセッティングを行う。センターリングツール用いてリアはほぼ一発で位置が決まった。フロントはローターの一部が接触するので少し手間取ったが、少しキャリパーを偏らせてひとまず良しとした。機会を改めてじっくり調整しよう。

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ひと通りのコンポの組付けが終わり、走行可能な状態になったので、友人宅を辞去した。効率の悪い自宅で一人で作業していたら、1日では終わらなかったろう。

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帰宅してペダルレスのカタログスペック重量を測ってみると約7.3kg(7,275g)。PD-R9100ペダルの228gを加算すると約7.5kg(7,503g)となる。R9200に換装して103g増えた計算になる(秤の表示が5g単位なので誤差あり)。R9200はR9100と比べて35gほど重いと報じられているが、私の場合は12速化だけでなく前後ギアが大きくなっていることが、約70gの重量増に繋がっているのかもしれない。残念だが、ワイドレシオ化に伴うものなので仕方ない。

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帰宅途上でポジション合わせをしたので、ノリクラのために取っておいたタイガース柄のバーテープを巻く。通販業者ワールドサイクルさんが作ったもので、開発中に意見を聞かれたりしたが「思ったより売れなかった」とのことで、再販の可能性はほぼ無い貴重品(優勝すれば別?)。

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フラット部分を握ることは少ないし、Di2ケーブルの出口を塞ぐ必要も無くなったので巻く範囲は短め。バーエンドは以前から装着していたものだが、こちらもワールドサイクル製限定販売品のタイガース仕様。

これにてR9200への換装作業は、ほぼ完了。決戦仕様化作業の第2弾は、12速化により「普通のロードバイクとして」アップダウンのある長距離を走る性能を態勢を高めたわけだ。お次はヒルクライムに特化したさらなる軽量へ取り組む。

2022ノリクラ決戦仕様その3軽量化2) [TORACLE-COZ 2]」へ続く

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