汗ばみて 上る峠に 栗落つる [峠入門ライド(紀見峠)]

 上り坂初心者向けのイベントとして企画していた「峠入門ライド」には、お陰様で30名近い参加希望が寄せられ、一人で引率するのが難しいほどの人数になっていた。ところが元々予定していた昨日10/5(土)の天気予報は微妙で雨の可能性が拭えず、予備日の今日10/6(日)に順延開催とさせていただいた。順延したことで参加者は大幅に減り、飛び入り参加を合わせても16名とほぼ半減した。

131006_080132131006_080137 順延したのは経験や装備の乏しい初心者を雨の中下らせるのは危険と判断したからだが、結果として予想より天気は良く、昨日でも実施可能だった。私の判断が至らず、多くの方に参加頂くことができなくなったことは、申し訳ない限り。それでも順延日が晴天となったのは不幸中の幸い。今日は雨の心配はなさそう。昨日今日開催の深井だんじり祭の飾り付けを眺めながら、集合場所の仁徳天皇陵に向かった。

131006_080141131006_081338 集合時間の10分前には、途中参加を除く15人が集合するという集合状況の良さに感謝。アートサイクルティーエーズ(TA’s)やぽたりんぐぅさんの常連さんや、以前からお付き合いのあった方々が集まってくれた。挨拶、予定説明、注意事項、自己紹介を終えて8時過ぎに出走。

131006_083742 まずは 西高野街道に入り、河内長野方面に向かう。場所により車の往来もあるが、並走する国道310号線よりはずっと走りやすい。旧街道の歴史を感じさせる遺構や旧跡も色々あるのだが、往路は止まって見物まではしない。

131006_085922 ゆったりペースで40分ほど走って小休止。初心者向けイベントのはずだったが、ほとんどの参加者は中級者以上で余裕しゃくしゃくの様子。初心者の方々も頑張って走っている。

131006_092718 引き続き西高野街道を進み、河内長野市に入って丘を乗り越えると前方にこれから上る紀見峠が見える。

131006_093412 河内長野駅を9:30過ぎに通過。ここからはで西高野街道、中高野街道、東高野街道の各高野街道が合流し、「高野街道」となって紀見峠に向かっていく。

131006_095136 上り始める前のコンビニで昼食を買い出し。企画段階で昼食場所をどうするか悩んでいたが、大人数になり、日程も時間も読めない状況では料理店に入るのは難しいと判断。各自昼食を持って走ってもらい、お昼になった時点で適当に弁当を広げる段取りにしてもらった。

131006_100234 古い町並みの残る三日市宿を抜け、国道371号線(旧道)に合流して新町橋交差点を越えたところで左折。

131006_101040 坂を駆け上って踏切を渡ると、南海高野線の単線時代の軌道後に作られた遊歩道のスタート地点。ここからは、各自のペースでフリー走行。

 特に案内板もないので、意外と知られていないが、ほとんどの区間が車の通らない自転車歩行者専用道路。傾斜もゆるく、初心者や子供でも安心して上らせることのできるルートだ。

131006_101047 参加者が次々スタートしていくが、ルートを知っている参加者に先導してもらい、私は一番後ろからのんびりスタート・・したのだが、集合地点を伝えるのを忘れており、全員を追い抜いて先頭に伝言する羽目になった(^_^;)。

131006_102027 あとは初心者の方々とのんびり上り、稲刈り後の田んぼやコスモスなどの花々や青空を堪能。ただ、10月だというのにかなり暑い。

131006_102738 千早口駅を第一次集合地点にして、駅前にある農産物加工所「大地の里 友邦(ゆうほう)」に立ち寄り。

131006_103014 かまどで炊いたお米の弁当があることをここで知り、しまったと思ったがすでに昼食は調達済み。次の機会に利用しようと頭の中にインプット。

131006_104123 引き続き、のんびり遊歩道を上っていくが、多針型球状地雷(=イガグリとも言う)がパラパラ路上に落ちている。ナロータイヤなんぞは、踏むと一発でパンクさせられる恐怖のアイテムなので、注意を呼びかける。汗ばむ気温の高さと、クリや紅葉の進行といった季節が釣り合わず、違和感を禁じ得ない。で、表題の一句。

131006_105456 第二次集合地点。遊歩道の終点にほどなく到着。この時点で11時前。ここからは国道371号線に入るが、幅のある車道だと迂回を強いられるし、先々週の下見で草が生い茂って迂回部分の歩道の通行が困難だった。

131006_110100 そこで、多くの方に最短距離の細道を歩いて進んでもらったが、細い急坂を下って、細い橋を渡り、最後は激坂。

131006_110252 エ~、と言う参加者の悲鳴を聞きたくてこのルートを選んだわけでは・・・すいません、実は半分以上そうなんです。でも、自転車に乗って激坂チャレンジをしていた方も多数。少しは楽しんでいただけましたでしょうか? しかも、迂回部分の歩道が除草されていて、通行しやすくなっていたというオチまでついてしまった。

131006_112714 国道371号線は交通量が多いが、ここから旧道との分岐点(紀見トンネル手前)までは路肩に歩道が続くので、初心者や子供でも安心して上ることができる。

131006_113213 旧道に入れば、傾斜はやや急になるが、交通量は激減。2kmもないので、全部押しても40分以内に到着するという計算。

131006_113451 もっとも多くの方は乗車したまま、和歌山県との境である紀見峠に無事到着。時刻は11:30過ぎ。景観がなく、全員が座れる場所もない道端で申し訳ないが、ここでお昼にすることにした。地図や試走で色々近辺を探してみたのだが、残念ながら調度良い公園や店が見当たらなかった。

131006_113623 しばらくはここで大休止となったので、力の余っている数名は和歌山側の新道との合流点(柱本交差点)まで下って、上り返してきた。ゴール写真を撮り損なったが、後続を大幅に引き離し、わずか数分で戻ってきたのは大台ケ原ヒルクライム二年連続優勝のWさん。こんな方に参加していただけたのはありがたい限りだ。

131006_113754 1分以上の間を開けて、他のメンバーも戻ってきた。充分に早い方々だが、Wさんは圧倒的。

131006_120935 昼食を食べながらも、早く坂を上るためのWさんのレクチャーを興味津々で伺う。バイクのポジションは主にブレーキブラケットを握るもののハンドルは高めにして呼吸を楽に、代わりにドロップの大きいハンドルを付けて平地や下りでの不利をカバーするとのこと。ハムストリングを意識したペダリングなども大いに参考になった。

131006_114838 ベースになるのは違うショップや団体でも、重複している方もおり、話は盛り上がる。もっとも、初顔合わせでもすぐに親しくなるのが自転車乗り。

131006_123311 12時半前には峠を下り始め、旧道入口のお茶屋で待っていた参加者とも合流。残念ながら、全員を峠まで導けなかったことに悔いが残る。

131006_124407 お茶屋さんで柿を頂いたりした後、往路とほぼ同じ道を下っていく。気温は高いが下っていると気持よく、眠気が襲ってくるほど。気合を入れなおして河内長野に下っていく。

131006_130628 三日市宿の交番跡は大阪最古の木造交番として、展示施設になっている。

131006_130811 一時停止だけして行き過ぎようとしたが、係員の方に声を掛けられ、トイレ休憩を兼ねてここで小休止。

 交番脇の小路ではだんじりが出てきて作業中。本番に備えて準備をしていたようだ。

1371587_335271449950956_60898125_n 参加者全員が揃った写真はまだ撮ってなかったので、ここで集合撮影。この写真はTA’sのMさんからのいただきもの。

131006_132907 帰路は13時半前に河内長野駅前を通過。河内長野や狭山では来週がだんじり祭りの本番の地区が多いようだ。あちこちで、祭りの準備や練習をしている風景を見かけた。

131006_134734  帰路は西高野街道の旧跡で、ちょくちょく一時停止。これは晴明塚。平安時代の陰陽師、安倍晴明が天文学の秘伝書を焼いて埋めた場所とされている。

131006_135144 千代田付近でもだんじりが準備中。数ヶ月間練習を重ね、本番に備えているのだろう。

131006_141254 帰路は少し寄り道して、狭山池に立ち寄った。日本最古の人造ダム湖と言われる狭山池は古代から改修を重ねて今も現役。

131006_141555 堤防上は青空の下、気持ちのいい遊歩道が続いていた。ところが、事前の下調べが足らず、階段が出現。皆に担ぎ下ろしてもらうことになってしまった(汗)。幸い、階段は一箇所だけだった。

 見晴らしのいい堤防上からは、大阪市内のビル群や南大阪を取り巻く府境の山々が良く見渡せた。

131006_142006 気温はともかく、空は高く青い秋空。今日は立ち寄らなかったが、湖岸の狭山池博物館は入場無料ながら、古代からの変遷や実物大のダム断面の展示などもあり、なかなか見応えがある。集めている方にはダムカードをもらえることもポイントだろう。

131006_142301 西側から見ると、二上山、竹内峠、葛城山、水越峠、金剛山、千早峠(金剛トンネル)と、金剛山系山々が一望できる。参加者からは、水越峠って山の高さと比較するとあんなに低いところなんだ、との感想も。

131006_144620 再び西高野街道に戻り、泉北高速鉄道の高架をくぐる手前で参加者の一人が「バス停がエラいいっぱいあるなあ」と一声。はい、確かにいっぱいありました。

131006_145523 最後の寄り道は「もずの大くす」。西高野街道脇の大邸宅の玄関近くにそそり立つ樹齢800~1000年の大木。

 手をつないで取り囲んだらいったい何人要るんかな? なんて話も出たが、幹周が10.1mということだから、6~7人は必要だろう。

131006_145532 大阪府の指定天然記念物に指定されており、この地が開梱された江戸時代から雨乞いの効験あらたかな霊木として崇められていたそうだ。

131006_145649 振り返った西側には御廟表塚古墳。小規模で高さも低いが、頂上まで上れるという意味では貴重な古墳かもしれない。

131006_150554 最後の一走りで、ほどなく百舌鳥駅付近に到着。ここのコンビニを今日のゴール地点とした。

131006_150459 何はともあれ大きなトラブルもなく、無事に帰ってくることができ、まずはホッとした。一応、事前にパンク修理道具を買い足したりしていたのだが、パンク一つ起きなかった。これは参加者の方々の日頃の整備と、安全走行へのご協力のお陰で非常にありがたいことだった。

131006_150502 また、上級者の方々は、コースを先導していただいたり、後方から観察して参加者の様子を伝えてくれたり、と私一人で行き届かないところを手助けしていただいた。私が必死だったこともあり、盛り上げ役を引き受けてくれた方々にも感謝。

 無事に終わったとはいえ、色々至らぬ点があり、参加者の方に負担や不快な思いをお掛けしたことも多かったと思われる。特に、順延により参加できなくなった、南大阪ぽたりんぐ倶楽部の皆さんには本当に申し訳ない限りだった。全員を峠まで導けなかったことにも悔いが残る。

 それでも暖かいお言葉を掛けてくださった参加者の皆様には、もっと充実したイベントを実行することでお返ししていきたい。本当にありがとうございました。

131006_152921 余談だが、地元解散後深井駅近くまで帰ってきたところで、ちょうど自宅のある深井清水町のだんじりが曳かれてきた。技を披露するのは試験曳きと本番各2日づつで、一年に4日間だけ。彼らは半年以上前から曳行や鳴り物の練習を繰り返して、今日の日に望んでいる。いよいよ今日が今年の最終日とあって、気合が入っているようだ。

 南大阪各地で開かれるだんじり祭だが、深井だんじりは岸和田でさえ避ける夜のやりまわし(曲がり角の高速ターン)という荒業を披露する。いくつもの提灯を吊るしただんじりが高速でコーナーをかけていく姿は、かなり見応えがあるのだが、実は大変危険。暗くて見通しが悪いというだけでなく、電飾とバッテリーを積むことで、だんじりが昼間よりかなり重くなっているのだ。この大技を決めるために、毎日のように練習を積み重ねている姿を町内で見かけていた。

 もちろん、深井以外にも特徴のあるだんじりや布団太鼓が各地で活躍している。そろそろ秋祭りシーズンも終盤。来週末辺りは、だんじり祭を見物がてら走るのも良いかもしれない。

 

■コースマップ

・ルートラボ http://yahoo.jp/JeH43b
・Googleマップ http://goo.gl/maps/QjY6a

 

■本日の走行記録(自転車)

Cyclemeterの記録 http://p.tl/soEF
 スタート: 2013/10/06 8:11:24
 完了: 2013/10/06 15:12:28
 バイクタイム: 3:28:13
 停止時間: 3:32:46
 距離: 58.24 km
 平均スピード: 16.78 km/h
 登り: 644 メートル
 カロリー: 1444
 今月の累計走行距離: 161.75 km
 今年の累計走行距離:5055.21 km

POLAR CS200CADの記録
 走行距離: 55.7 km
 計測時間:7:00:52
 平均速度:15.3km/h
 平均ケイデンス:66
 最大ケイデンス:116
 走行時間:3:38:46
 累計走行距離:7502.4 km(2010年12月10日より)
 ※心拍計不使用

 

■本日のフォトアルバム(フォト蔵)

 

■本日のフォトアルバム(Picasaマップ表示) picasa131006

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