北蕾 南葉桜 島廻り [淡路島合宿下見]

  毎年5月に、乗鞍仲間を中心にとした「大人の合宿」を行なっている。ビワイチしまなみ海道伊勢志摩と続いて、4年目の今年は淡路島。今日はみわっちさんと共に、下見に出かけた。

130330_045629130330_071534 3時半に起床し、地下鉄御堂筋線のなかもず駅まで4kmほど自走。自転車を輪行袋に収めて始発(05:09発)に乗り、梅田駅まで。乗り換えてJR大阪駅から快速電車(06:00発)に乗り込み、車内で滋賀の野洲在住のみわっちさんと合流した。

明石駅に着いたのは06:50。輪行を解き、自転車を組み立てる。諸般の事情で猛虎四號を使えないので、今日は久々に23Cタイヤを履かせた快走仕様の猛虎参號の出番。マッドガードも以前使っていたナロータイプに戻している。ガード付きなので、ロードバイクのみわっちさんを待たせてしまった。マッドガードを置いてくるかどうか悩んだが、淡路島の海沿いの道は波しぶきで濡れていることが多いので、スチールバイクにはガードが欲しい。

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130330_073058 フォークを抜かない輪行が楽な仕様ではあるのだが、ガード付きなのでロードバイクよりは組み立てに時間がかかる。慌ててジェノバライン(高速船)乗り場に急いだが、残念ながら07:20の便にはギリギリ間に合わなかった。みわっちさんを待たせてしまい、申し訳ないことだった。

 

130330_073314130330_075116 仕切り直して20分後の7:40の便に乗り込んだ。明石駅から数分の距離にはあるが、輪行袋に収めていても自転車料金は必要なので、駅で組み立てた方が楽だろう。

 あっ、でも波しぶきを防ぐという意味では輪行袋に収めるのも意味あるかも。

130330_075610130330_080458 明石海峡大橋をくぐって、10数分で岩屋港に到着。自転車は多くの場合、後部デッキの柵にくくりつけるので、海が荒れていると波しぶきをかなりかぶる。今日は海が静かで、ほとんど濡れている様子はなかった。

 幸先の良い気持ちで、いよいよアワイチ開始。したのだが、走りだした途端にさして力を入れて踏んでいないのに30km/h超までスピードが上がる。天気予報でわかってはいたが、追い風だ。過去3回の淡路島ライドではその内2回で北風に泣かされた。前半の南下時には調子よく走れるが、後半の北上時にムチャクチャ苦しいのだ。無風が理想的だが、せめて南風なら疲れた後半が楽なのだが・・・。幸先が良いどころか、先が思いやられる展開になってきた。

130330_081324130330_081638 スタートからも2kmも行かない岩屋中学校前で、一旦停止。昨秋のぽたりんぐぅさんのイベントでもお世話になった、Bikers Cafe チルコロさんに、ご挨拶。チルコロさんは、淡路島を走る自転車乗りのために、ロッカーやシャワー、工具なども備えたカフェで、大阪近辺のサイクルショップさんもよくイベントに利用している。

 店長の山田まさしさんは自らもトライアスロンを嗜む方で、開店早々のお忙しい時間にポーズまで取ってくれた(^o^)。さすが大阪人。走りはじめたばかりなので、取りあえずは挨拶のみで失礼した。

 さて、我々のコースだが、基本的にアワイチ150kmを予定している。大人の合宿本番では一泊二日で走るが、今日は一日で走ろうというのだから、のんびりはしていられない。みわっちさんは初挑戦。私は一昨年に一度アワイチをやっているが、冬場はマラソンばかりで、その後の故障もあって自転車で上りや長距離を走るのは本当に久しぶり。その上、猛虎参號は軽量パーツを猛虎四號に移植しているので、かなりの重量増になっている。さすがにホイールだけは猛虎四號から戻してナロータイヤにしてあるが、逆に言うとナロータイヤに乗るのもほぼ3ヶ月ぶり。色々と不安があるが、とにかく頑張るしかない。

130330_082826130330_083858 今日は自転車乗りがたくさんおり、ナロータイヤが久々でオーバーペースが怖い私は、どこかのチームの後についてペースメーカーになってもらったりした。信号待ちで千切れて、みわっちさんと二人旅再開。

先が長いのであまり寄り道もせずに、洲本方面に向かってR28を南下し続けたが、ここではちょっと小休止。知る人ぞ知るB級観光スポット、世界平和大観音だ。すでに閉鎖され、来る度に荒廃が進んでいる。すでに隣接する五重塔の先端が折れているが、観音像自体の倒壊も懸念され地元の大問題になっているそうだ。

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 道中の桜を楽しみにしていたが、ソメイヨシノらしき花はまだ三分咲きほどで、満開には早いようだった。大谷交差点前のコンビニで、本日の補給食ゲット。ロングライドのお約束、ミニあんぱんだ。この時点で09:05。

 追い風のうちにペースを上げておこうと頑張っていたら、結構消耗したが、みわっちさんは余裕の様子。

130330_092252130330_093626 09:22洲本市突入。ジェノバラインを一本乗り遅れたこともあり、一昨年のアワイチの際より30分ほど遅れている。洲本市街地に入ってR28を離れ、海岸沿いをノンストップで通過。バスターミナルを見つけ、走りながら「到着が遅くなる人は、高速バスでここまで来てもらって、合流するのも手だな」という会話を交わしつつ先を急ぐ。

130330_093906130330_095002 目の前の山には洲本城(址)が見える。一昨年は豪雨災害で、海沿いの県道76号線が通行止め。この城のある山の裏側に迂回を強いられ、かなり時間と体力を消耗した。

 今回は無事県道76号線を通行できたが、今だに一部片側通行で、全く新しい道路を作り直している様子だった。かなりひどい崩落だったのだろう。

 県道76号線に入ると、いよいよ南淡。前回は通行止めの影響もあったのか車も少なかったが、今回は由良までは結構車も多かった。それでもR28よりはマシだし、景色もなかなか。みわっちさんに先頭を交代してもらい、さらに先へ進む。

130330_100118130330_100142 由良を越えると、いきなり山道が現れる。やはり久々の上り坂は実によそよそしく、リズムが掴めない。10時頃という時間の問題もあるが、南淡は気温が高い。ふたりとも上着を脱いだ。

130330_100408130330_100608 そこにさっそうと現れたカップルのライダー。坂にヒイヒイ言ってる我々を軽やかにパスして行った。装備といい、軽い散歩っていう雰囲気だが、足がある人にはこのルートも余裕のようだ。

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 今回気付いたこの看板。自転車乗りのためにビワイチルート上のあちこちに、距離や傾斜を示す表示が設置されていた。しかし、上り中間地点の表示はむしろ気持ちが萎えるので、無いほうがありがたい(^_^;)。

 不思議だったのは、この近辺の桜はすでに散り気味で葉桜になりつつあったこと。同じ島内だが、北と南でかなり気候が違うようだ。ちょうど満開の場所もあったのかもしれないが、気付かず素通りしてしまった。

130330_101150 上る道中、この看板が現れた。そう言えば上り始めにもあった。

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 まただ。次々と現れる看板に記された「なぞのパラダイス」とは一体?

130330_102106 ついにこんな別の看板も現れた。

 怪しすぎる(^_^;)。

130330_102208111001_101622 そして、ついにこんな巨大な看板付きのゲートが! 一体ここに何があるというのか?

 って、一昨年も通ってるからだいたいわかってるんですが、このゲートのデザインが変わっているのに驚きました。右が一昨年のゲートです。「なぞのパラダイス」メインだったデザインが「水仙郷」の看板に変わってます。

130330_102442130330_102430 しかも裏側のデザインは萌え系。

 寂れた施設かとおもったら、どんどん更新しているんですね。そうは言っても、時間の余裕もないし、この激坂を下って行くのは自転車には過酷すぎます。

130330_103524 そんな訳でスルーして、先を急ぎます。また上り坂が現れて本日の最高地点を通過。といっても標高170m程度なんですが、今の私には過酷でした。



130330_104042130330_104058 タイトコーナーが繰り返す急坂を下って行くと、今回もご褒美が待っていました。

 見て下さい、この風景! 大海原に面したまっ平らな道が7kmくらい続いているんです。一部コンクリート舗装で少し振動がある箇所もありますが、たま~にしか車が通らないので、本当にリラックスして走れます。自転車で淡路島を走るなら他はさておき、ここに来て欲しいルートです。とは言え、ここに来るのはなかなか大変なんですが。

 山道で消耗した身体ですが、幸いここでも追い風気味だったので、30km/h超のハイペースでガンガン飛ばせました。

130330_110012130330_110016 途中でちょっとしたトラブル発生。シートポストのサドルを固定するボルトがゆるんだので締め直し。

 最近復活させたシマノ600EXのシートポスト(というか当時の呼び名はシートピラー)だが、そう言えば昔もゆるみやすかったけ。角度調整ボルトがついていて調整しやすいのだが、これが欠点。

130330_111352130330_111608 遠くに見えていた沼島が間近に迫ってきた。沼島への渡船が出ている灘の集落を過ぎると、気持ちのよい平坦路もおしまい。行く先にバーンと上り坂。

 上る途中からは沼島を見下ろす絶景。南淡はやっぱりイイ。



130330_112412130330_114120 またも気持ちの萎える登坂中間点の看板を越え、本日二発目の山道を超えて阿万の集落へと下って行くと、また自転車のグループが前を走っている。今日は本当にたくさんの自転車乗りに出会う。

 最南端地点を越え、北向きに進路を変えた我々をついに向かい風が襲ってきた。高台に立つ風力発電所の風車も北を向いている。

 ついに来たか、とこれから後半の事を思うと憂鬱になるが、ひとまずは福良の手前の峠に差し掛かり、風の影響は少なくなる。標高はわずかながら傾斜は結構きつく、すでに70km以上を走って消耗した身体にはキツイ。

130330_115846130330_120030 多くの人は同じ状況なのだろう。先行するいくつかのグループも、上りの途中で休憩したり押したりしている人がいる。這々の体で這い上がると、峠にも先客が。後からくる仲間を待っているとのことだが、なかなか上がってこないようだ。私に後の様子を聞いてこられたので「何人か途中で休憩されてましたよ。様子見に引き返してる人もいました」とお伝え。

 みわっちさんはちょうど正午ごろ峠着。やがて先客のお仲間も上がってこられたが、途中で引き返した方はアウター縛りで走られているそうで、健脚ぶりに驚かされる。

130330_120528130330_121738 峠を超えると、下る途中で福良湾を見下ろす絶景。止まろうか、どうしようかと思っていたら、後ろから「ストップ」の声。停止して写真を一枚。

 福良の街に降りて、昼食を摂れる場所を探すが、時間が惜しいので、一昨年にも立ち寄った手打ちうどん鼓亭に。

130330_122158130330_122634 この店は元々銀行だった建物を利用しているらしく、禁煙席は金庫室の中。

 私は淡路猪豚丼を、美味しくいただいた。

130330_130620130330_130628 昼食を終え、飲料補給のためにコンビニに立ち寄ったら、海寄りに観光センターのような建物があった。

 ちょっと覗いてみると、海産物をその場で焼いているお店などがあり、大いに興味を惹かれる。

 合宿本番では福良に宿を取る予定だが、なるべく早く着いて夕食前にプレヒート(キャンプ用コンロを「予熱」する意味から転じて、宴会の前にすでに呑んでしまうことを言う)するのもいいなあ、という話に。

130330_131812130330_131938 アワイチルートに戻ると、福良の街外れからいきなり上りが始まる。昼食を摂って気分的には回復していたが、いざ不可をかけると食べたものがもたれて苦しい。

 葉桜気味だが、桜も点在し、沿道には花が植えられている。春を味わえるありがたい心遣いだ。

130330_132620130330_133920 グイグイ上る道を、ヒイヒイ言いながら上っていると、絶景が見下ろせる。さらにアップダウンを乗り越えた先には鳴門海峡を見下ろす道の駅うずしお。大鳴門橋の下には、ちょうど激流が渦を巻いていた。

130330_134600130330_134930 昼食を摂ったばかりだし、のんびりしている余裕もないが、ついつい手にしてしまったのが、淡路産牛乳を使用したパイシュー。みわっちさんは鳴門金時ソフトクリーム。

 さらにお腹がふくれた二人だったが、気が付くとすでに14時。急がなければと思ったが、ワイヤーロックが外れなくなった自転車乗りが助けを求めてきた。

130330_140028 ワイヤーロックを壊して解錠するような工具はさすがに持ち合わせがなく、どうしようかと思っていたところに、車の案内をしていた道の駅の職員が「どうされました?」声を掛けてきた。事情がわかると、無線で工具を手配してくれた。

 この自転車ラックは、二週間前に設置したばかりとのことで、より使いやすくするための意見を尋ねていた。ロックの開かなくなった自転車乗りは、ポンプなどがあると助かるなんて話をしていた。同感だ。

130330_143308 解錠のメドもついたので、申し訳ないが我々は出発させてもらった。またもアップダウンだが、これが最後の厳しい上り。かなりご健脚の方だったようで、途中で先程の自転車乗りも追いついてきた。

 「ありがとうござました」と言われたが、我々は何の役にも立っていないので、恐縮。彼は先行していた仲間に合流し、しばらくは彼らの後でトレインにタダ乗りさせてもらった。

130330_144528 阿那賀の集落に降りてくればもう高い峠はないが、低いアップダウンは次々現れ、体力を奪っていく。それでも幸いなことに、福良手前でこそ向かい風にあっただけで、半島を回りこんで北側に来ても、向かい風は弱く、走行にさほど支障はない。

 津井付近に見かけた桜は、またもチラホラ咲き。南淡の山岳地帯が気候を分けているのかもしれない。

130330_151122 走行距離100kmを越え、湊の集落で左折して県道31号線(淡路サンセットライン)に入る。

 一昨年は波しぶきが反対車線にまで飛んでいた五色浜も、今日はとても穏やか。風はほとんど感じない。

130330_153148130330_153731 風がないお陰で、ペース自体はかなり好調。終盤が近づいても、25km/h以上を維持できた。

 とは言え、久々のロングライドで身体はもうボロボロ。休憩が増え、都志のコンビニではカフェインを投入。この時点で15:30頃。

 ちょっとしたアップダウンがコタえるが、コーヒーを飲みつけない私には、カフェインの効果が絶大。お陰で一時的に足は回った。

130330_154810130330_161836 標高が上がり、遠回りになりがちのバイパスはできるだけ避け、集落内を通る旧道を最短距離で繋いでいく。へばった終盤にはこれだけでもかなり助かる。

 昨年のぽたりんぐぅさんのイベントでも立ち寄った枯木神社。ここまで来ればかなり気も楽。16:20頃。

130330_164130130330_164348 そして、16:40頃に富島の魚増鮮魚店でお約束の焼きあなご。

 腹はまだそれほど減っていないが、疲れた身体には美味い。

 再び走りだすと、ルート上で最後の風力発電所の風車があるが、南を向いて羽は止まっている。どうやら弱い南風気味のよう。ここまで来れば向かい風の心配は無さそうだ。前半は追い風で、後半は無風に近い状態とは、今回はなんてラッキーな展開だろう。

 

130330_171008130330_172022 カフェインはそろそろ切れ、あなごはまだエネルギーに変わっていないので、ペースがガクンと落ちた。今日の体調で向かい風だったらと思うと、ゾッとする。

 17:10頃、夕日というにはまだ早いかもしれないが、ゴールも近づいたので、サンセットライン見納めの一枚。

 17:20頃、明石海峡大橋が見えてくれば、安堵感も強まる。

 トイレ休憩の後はゆっくり流すペース。明石海峡大橋をくぐって、最後は岩屋商店街を通ったがめぼしい見どころは見当たらず、素通り。

130330_173354130330_174002 そして17:33、岩屋ポートビル前に帰着。無事にアワイチ完了。

 帰着時間は一昨年とほぼ同じだったがスタートが遅かったので、約30分短縮して09時間26分かかった。道の駅うずしおで長居したりしていたので、乗車時間は06時間13分と1時間近く短縮している。

 ノリクラ直後で自転車脚を残していた前回より、体力的にはかなり落ちていると思うが、今回は本当に風向きに助けられたし、先頭交代できる同行者がいたことが大きいだろう。

130330_174546 チルコロさんに寄りたかったが、まもなく閉店時間だし、疲れてもいたので今回は立ち寄らずに失礼することした。

 ちょうどいいタイミングで船が出る(17:40発)と思ったら、またも目の前でジェノバラインに乗り損なった。今回は自転車が多いので、次の便にして欲しいとのこと。

 夕闇迫る桟橋で、みわっちさんと今日のルートを振り返りながら、しばしのんびり。18:00発の便で明石に戻った。

130330_190810 明石駅で輪行して、新快速に乗り込んだのは19:05。車内では真剣な反省会(?)。大阪駅で乗り換えて、自宅最寄りのなかもず駅着は20:30頃だった。

 私の記憶が美化されていたのか、一昨年は体力があったのか、あらためて試走するとコースのハードさを思い知った。山道の難易度はさほど高くないのだが、長距離ライドと組み合わせた場合、かなりキツい。

 みわっちさんも、女性も加わるかもしれない合宿コースにはキツイなあということで意見が一致。全員が走る「合宿」のコースとしては距離を短縮し、希望者には前後にプライベートランをすることでアワイチを達成してもらうプランを考えてみようかという話に。私としては、南淡の素晴らしい海岸線は外したくないと思っている。関東からの参加者に無理のないプランを検討中だ。

 

■コースマップ

 

■本日の走行記録(自転車)

Cyclemeter
Cyclemeterの記録
 スタート: 2013/03/30 8:07:12
 完了: 2013/03/30 17:44:01
 バイクタイム: 6:13:17
 停止時間: 3:12:20
 距離: 150.61 km
 平均スピード: 時速 24.21 km
 登り: 2536 メートル
 カロリー: 3641

 

■本日のフォトアルバム

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