TORACLE-COZ組立て その17 [まとめ]

[TORACLE-COZ組立て その16]からの続き

180826_0915374ヶ月に渡って組立てやカスタマイズを続けてきたTORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作フレーム)は、ノリクラ決戦仕様の完成によってひとつの区切りを迎えた。

元々、そこいらのロードバイクに負けない走行性能を備えているCOZのコンポにデュラエースDi2を採用し、カーボンパーツの多用と、最終的にはフロントシングル化にまで踏み込んだ機能の絞り込みによって、ペダルレスなら6.4kgを切るところまで重量を削った。

前記事でも述べたが、「上りで一番速い(=ヒルクライムレースで結果を出せる)」という基準なら、恐らくこれ以上軽い折りたたみ車は他にないだろう。実際、私が体験したことのないレベルでスイスイと上れることに、感動を覚えた。

180826_103548そこまで性能を追求しながら、最後にタイガース応援旗を追加したのは傍から見ればバカの極みだし、派手なカラーリングも自転車の性能には関係ない。とは言え、自転車のエンジンはあくまで人間で、人間はモチベーション次第で大きくパフォーマンスが変化する。私というエンジンがパフォーマンスを発揮するためには、たとえ重量増でも派手な自転車と装束で出場し、多くの参加者や観戦者、スタッフから「ガンバレ」と声を掛けてもらうことが大いに有効だ。

180826_091558今回は自己管理に失敗してわずかな記録更新にとどまったが、体調万全なら大幅にタイムを短縮できただろう。COZの(折りたたみ自転車としては)飛び抜けた性能を、次回こそは証明したい。まだまだカスタマイズしたいところもあるし、ヒルクライム以外での活用方法も追求していくつもりだ。これからもCOZいじりは続いていくだろう。

ご注意:本記事は、久行の個人的趣味とテック・ワンの技術検証を兼ねて行っているもので、同様のカスタマイズに対して安全性や耐久性を保証するものではありません。安全性に問題がなく、ご要望の多いものは純正品に取り入れる可能性もあります。興味のあるパーツや加工については、ご意見をお寄せください。

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2018ノリクラ参戦記・走行日

2018ノリクラ参戦記・受付日」よりの続き

朝、4時過ぎに起床。

毎年同じような書き出しだが、今年もノリクラ本番がやってきた。ところが例年と違うのは、起床時の体調。良い酒ばかりだったのか悪酔いすることもなく気持ち良く就寝したが、やはり昨夜は飲みすぎたようで、頭が重く身体がだるい・・・宿酔だ。

後悔したが、全くの自業自得で言い訳の余地はなく、時は戻らない。とにかく出走までにできる限りの事をして、回復に努めるしか無い。水分やアミノ酸を摂ってストレッチで身体をほぐす。これも、前夜のうちにやっておけば・・・。

180826_0457565時から朝食。宿酔で青い顔をしているメンバーもいるが、朝からお代わりを繰り返す胃腸の丈夫な仲間も多い。私はと言うとご飯をお茶碗一杯胃に詰めるのが精一杯で、おかずもほとんどのどを通らなかった。

180826_054815それでも装束を整え、タイガースハッピを身にまとって寿家ので出走準備。

CARACLEシリーズ発売元テック・ワンの従業員で構成するチームCARACLEは、私が20インチ(451)カーボン製折りたたみロードバイクCARACLE-COZをカスタマイズしたTORACLE-COZに乗車。T田さんは、試作の非折りたたみ20インチカーボン車、N岡さんは試作のCARACLE-S 18インチ車で参加する。リジッドな分COZより有利かもしれないT田さんに対して、N岡さんは3段変速でフラットハンドルバー。ギア比を下げたとは言え、標高差1260mを登りきれるのか?

180826_060134荷物預けに間に合うように、5:50頃には出発。スタート地点の乗鞍観光センターに向けて、アップがてら約4km、標高差160メートルほどを上っていく。

TORACLE-COZは軽快そのものだが、身体は重い。すぐに息が上がって、身体がツラい。スタートまでまだ1時間半以上あるので、少しでも回復してくれることを祈るしか無い。

180826_060240県道ではなく、いがやスキー場の中を上るルートでスタート地点に向かったが、新しく整備された園地の向こうは、気持ち良く晴れた空の下にこれから上る乗鞍岳がはっきり見えた。これは、と一時停止して撮影。

6:12にはスタート地点に到着し、参加者でごった返す中で下山用荷物を指定のトラックに放り込む。

180826_062430自分のクラスの列にならぶが、日が当たると暑いほどになってきた。普段はスタートまで防寒着を着るか悩む展開が多く、こんなことはなかなか無い。すでに多数の自転車が並べられているが、意外と人が並んでいないのは日陰に避難しているせいかもしれない。

180826_062724並んだ近くで、昨夜twitterで見かけていたKUWAHARA製GAAPの現物を発見。カーボンホイールで早そうな仕様だ。

180826_064057こちらにはスチール製の小径車を発見。フレームの仕様や革サドルはクラシカルながら、カーボンホイールやROTOR製チェーンホイール等でコンポ部分は本気仕様だ。

小径車や折りたたみ自転車は少数派なので、仲間意識と同時に競争心が燃える対象でもある。ミニベロロードを名乗るCARACLE-COZに乗る以上、少なくと折りたたみ車に負けるわけには行かない。体調が万全なら・・・。

180826_062802今年も悪魔おじさんと再会。毎年、ママチャリで上って、ゴール前に待機。銛でお尻を突いて参加者を励ます(?)という、ノリクラの名物男だ。

180826_063952同宿の仲間たちとはぐれていたが、近いスタートグループの友人たちを見つけて合流し、スタートまで待機。

早めにアミノ酸を重ねて摂取して、少しでも回復に努め、スタート30分前にはカフェイン100mg入りの補給食を摂取。胃が受け付けるか心配だったが、身体に活を入れた。

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2018ノリクラ参戦記・受付日

今年もこの日がやって来た。「ノリクラ」こと「マウンテンサイクリングin乗鞍」に参加するようになって、すでに18年。初参加は31歳だった私も49歳とすっかりおじさんになった。タイム更新も難しくなったので、これからはもう少し気楽に楽しもう。・・・と思っていたのだが、今年乗り始めた勤務先の新モデルCARACLE-COZは、手近な峠のベストタイムを次々更新。これは行けるかもしれない、と再び記録更新への意欲が湧いてきた。

猛暑で思うように遠出はできなかったが、できる限りのトレーニングを重ねた。TORACLE-COZと名付けたマシンの軽量化にも努めて、ペダルレスで6.4kg切りを達成した。CARACLE-COZの優秀さを証明する機会として、意気揚々とノリクラに乗り込むことになった。

180825_094356受付日の今日は、朝5時前に借用した社用車で堺の自宅を出発。チームCARACLEのN岡さんとT田さんを拾って東に向かった。残念ながら長野県に入るころから、雨が降ったり止んだり。先に乗鞍高原に入った友人からは、豪雨になっているとの連絡も入った。今年は晴れ男のF永さんが不参加なので、明日の天気が心配。

180825_124020心配しながら受付会場の乗鞍観光センターに着いたたのは12時半過ぎごろ。

雨がちだし、上高地乗鞍スーパー林道が通行止めということで、寄り道もしないで先を急いだら思ったより早く到着した。

180825_124323豪雨は去ったが小雨が降ったり止んだりしているので、昨年のように自転車を持ち出すのは止めた。格好もおとなしく・・・と言ってもタイガースシャツを羽織って会場に入り、受付開始の13時まで出店を冷やかす。

180825_125407そこで目についたのが以前から狙いをつけていたヘルメットOGK KABUTO製STEAIR。現在使用中の同社モストロはすでに4年以上使用しており、使用期限切れの状態。大きな衝撃も与えていないが、経年劣化は進んでいるだろう。安全性確保のためには交換が望ましい。

とは言え、私にとってイエローカラーは絶対条件。その上で頭に合って軽量なものとなると、なかなか手頃なものがなかった。OGK KABUTO製ならほぼS/Mサイズで合うことがわかっているが、STEAIRの市場価格は安くても14,000円ほど。迷っていたところで4割以上安く販売されていたので、購入してしまった。

180825_125511散財したなあ、と思っていると会場で同宿の仲間たちの一部と再会。関東在住者が多いので、一年ぶりのメンバーも多い。

「ヘルメット買ったんだ」
「そろそろやばかったし、今まで見つけてたのより、かなり安かったんで」
「そういや、シューズだけ赤いね。何で?」
「なかなか黄色で、安いのが無いんで」
「そこに、あったよ」
「えっ?」

引っ張られて訪れた某テントにはLAKEの黄色いロードシューズが6,000円で販売されていた。しかもサイズも42とピッタリ。しばらく真剣に悩んだが、なんとか自制。

「これ以上買い物すると、宿代が無くなるんで」
「カードも使えるって」
「おいっ!(^_^;)」

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TORACLE-COZ組立て その16 [2018ノリクラ決戦仕様3]

[TORACLE-COZ組立て その15]からの続き

180819_1850088/19(日)夜に届いたのは、ナローワイドの46Tチェーンリング。これでTORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作フレーム)をフロントシングル化し、一層の軽量化を図ろうという魂胆だ。チェーンが脱落しにくいナローワイドチェーンリングはWolftooth製が有名だが、高価なのでなかなか手が出なかった。シマノ製4アームクランク用のナローワイドチェーンリングは非常に少なかったが、ようやくリーズナブルな商品を見つけたので、直前になったが入手した。

一緒に入手したゴールドのアルミ製チェーンリングボルトを合わせて、約95gだった。

180820_1839278/20に仕事を終えてから、勤務先で換装作業を開始。まずはデュラエースFC-9100クランクから、ダブルのチェーンリングを外す。

180820_184157FC-9100クランクはアームの1本の形状が変更されており、従来のチェーンリングとの互換性がない。

入手したナローワイドチェーンリングもそのままでは装着できないので、FC-9100のアウターをあてがう。

左上のアーム装着部が少し飛び出しているのがわかるだろうか?

180820_184256180820_184937はみ出した部分にカッターで筋を付け、ヤスリで削っていく。

180820_185841はみ出し部分はわずかだったので、削り作業はそれほど苦労なく完了。

180820_191352削り加工したチェーンリングをクランクに装着。アームとチェーンリングは干渉しなくなり、無事に装着できた。案ずるより産むが易しだった。

180820_192059チェーンのミッシングリンクを外し、不要になったフロントディレーラーを外す。画像ではまだフレームに付いているFD台座も外した。

エレクトリックケーブルも根本から外してしまいたいところだが、BBを空けないとジャンクションBにアクセスできない。デュラエース用のBB工具が手元になかったので、FDから外した先端をフレームに押し込んでおいた。

チェーンを再装着して変速性能をチェックしたが、トップ側やロー側でチェーンとチェーンリングがこすれてカリカリと音がする。特にロー側は音が大きい。Wolftooth製のようにセンター位置にオフセットしていないので、チェーンラインが外寄りなのだろう。

少なくとも、10速化したCARACLE-Sではフロントシングル(非ナローワイド)でも大きな支障はなかった。11速化による影響もあるだろうが、主な原因はナローワイド加工によるものではないかと想像している。

変速位置がセンター付近なら異音もないし、ロー側も走行に大きな支障な無いようなので、このまま採用することにした。一番ロー側の28Tコグは、ノリクラではほとんど使用することも無いだろうし、なんとかなるだろう。走っているうちに、チェーンと馴染んで音が小さくなることも期待している。

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TORACLE-COZ組立て その15 [2018ノリクラ決戦仕様2]

[TORACLE-COZ組立て その14]からの続き

ノリクラ直前トレーニングから帰宅して、さらにTORACLE-COZ(CARACLE-COZ RB試作フレーム)に手を入れた。

180819_134318最優先すべきは、派手にすること(笑)。まず、先週貼り付けたダウンチューブのカッティングシートの仕上がりが汚なかったので、やり直した。せっかく貼ったシートだが剥がしていく。

180819_120614今回はカッティングシートの上にアプリケーション(転写)シートを貼ってから貼り付けることにした。

シートが分かれているわけではないが、穴開き部分の補強になるだろうと考えた。

180819_135744マスキングテープで位置決めしてから、中性洗剤の少量入れた水を霧吹きで吹き付けてからフレームに貼り付けていく。

180819_140306シートを傷めずに貼り直しが利くので、落ち着いて作業ができる。それでも端の方は上手く処理できずにシワや変形が生じてしまったが、前回よりはマシな仕上がりになった。

180819_142848この一週間の間に、他の箇所に貼るカッティングシートも用意した。前フォークにも胴巻きデザインで「TORACLE」の文字を入れた。文字をブレード前端と平行にすれば美しいのだろうが、デザイン時にそこまで角度の計算ができなかった。実は長さが微妙に足らず、シートの合わせ目にすき間ができたので、短冊状のシートで隠している。

180819_145654ダウンチューブ前側にあるモデル名の「COZ」は赤いロゴだが、同形状でイエローシートを作って上に重ね張りした。

その他にも、シートチューブやシートポストもイエローシートを胴巻き。

180822_074735複雑な形状のトップチューブやシートチューブは胴巻きデザインのシートを貼るのが難しいので、切れ目の入ったリング状のシートをデザインして貼り付けた。

このイエローリングは、ツール・ド・フランス出場のDirect Energyのチームジャージを見て、ヒントを得た。とは言え、Direct Energyの使用車はウィリエールなので、ライバルメーカー(?)のスタッフとしては、黒地に切れ目のないイエローリングというウェアデザインをそのまま真似するのはやりづらい(チームバイクにはリングのデザインを使用していないようだが)。

何かもうひとひねり、と考えていたら似たようなデザインを思い出した。阪神タイガースの「Dream Link」活動のマークはイエローリングに3つの切れ目が入っている。これなら自転車と無関係だし、わかる人にはわかるタイガース絡みのデザインだ。

かなり派手になったところで、軽量化など性能向上作業にも入っていく。

180819_154314折りたたみ時のジョイント機構「Quick-it」にはサスペンション機能もあり、エラストマーの交換で乗り心地を変えることができる。ヒルクライム本番ではパワーロスを極力防ぎたいので、今朝のトレーニング前にハードタイプ(レッド)に交換していた。

乗り心地はそれなりに変化して、お尻に路面の振動がダイレクトに伝わってくるが、身体に負担になるほどゴツゴツしているわけではなかった。正直なところ、「踏んだ力が逃げない」とか、「ダンシングの際に後輪の追随性がアップした」と実感できるほど劇的な剛性の変化はなかった。サスペンションが動作してもペダリング時のロスが生じにくいBBのすぐそばにリンクを設けているし、元々カーボンフレーム自体がしなやかなので、エラストマーの衝撃吸収機能がゼロだったとしてもそれなりに乗り心地は良いのだろう。それでも路面の状況が把握しやすく、シャッキとした乗り心地に変化したように思われるので、本番はハードタイプエラストマーで臨むことにした。

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