第17回スズカ8時間エンデューロ秋SP参戦記

160529_130554_k075_1ミニ・リカンベントの部2位に入賞し、生涯初めて表彰台に上がるというでき過ぎの結果だった春の大会に続き、3回目の出場となったスズカエンデューロ。今回も勤務先の「チームCARACLE」での参戦だが、初心に還って8時間にエントリー。

・・・というのは表向きで、気が付いたらエントリーが開始されており4時間のエントリーが定員に達していた。仕方なく8時間にエントリーしたのだが、8時間にミニ(小径車)の部はなく、ドロップハンドルは使いたいし(=「ロード以外の部」不可)、今回は野郎だけだし(「男女混合の部」不可)・・・という訳で、結局は本気の参加者がひしめく、「8時間ロードの部」にエントリーすることになった。

こうなると前回のような表彰台や入賞は、とてもではないが無理。新たにいくつかの目標を設定し、今回もトレーニングとカスタマイズに励むことになった。

161104_125904・・・はずだったのだが、9月は雨ばかり、10月も諸々多忙で思うようなトレーニングができなかった。しかも、出場5人のうち、私を含む2名が前週にサイクルモードで東京(正確には千葉)出張。直前の週末に練習できなかった上に、2名とも風邪を引いて帰ってきた。私は会期終了後も東京方面に残って販売店回りをしていたので、通勤ライドすらなかなかできない展開。

風邪を引いた私とF永さんは直前に点滴を打ち、前夜から鈴鹿に乗り込んだ。私は昨秋に続いて2回目の体調不良で、最年長でありながら全く立場がない。毎回トラブル続きで、どうも秋のスズカは鬼門のようだ。

161112_050424_010ともあれ、宿泊した津のホテルを朝4:20に出発し、4:45頃には鈴鹿サーキットに到着。私は早速受付に向かい、ゼッケンや計測センサー、記念品などを受け取り。

161112_055748_014その間に、仲間が前回の春大会と同じ第一コーナー側の特設ピットにテントを張って居場所を確保した。

その時点ではまだ真っ暗で星がきれいだったが、晴れて気温はかなり下がった。寒さに震えながら準備をしていると、ようやく東の空が明るくなってきた。

161112_062909_017日の出間際の茜空をバックに、チーム・メンバー全員で、6:30から試走を開始。

161112_070528_021風邪気味に加えて、寝不足でもあり身体は少しだるいが、ある程度身体は動く。ホッとしながら、鈴鹿サーキットの様子を再確認。

2周回を終えるとテント前で、旧知のにもさんが待っていた。毎回スズカエンデューロでもお会いするが、今回もお互いの健闘を祈る。

161112_074925_025日が昇ると次第に気温が上がり、過ごしやすくなってきた。空は雲一つない見事な青空で、絶好のレース日和。

3回連続で第一走者を申しつかり、スタート30分前の7:30にはスタート地点に向かった。早めに並んだおかげで、かなり前方に位置することができた。1000チームがエントリーするだけに、後方に並ぶとスタートラインを越えるまでもかなり時間が掛かる。前方で団子になった集団を追い越すのに手間取ってかなりのタイムロスになるし、落車に巻き込まれる危険性も高くなる。

8時間の長丁場なので、ここで焦っても仕方がないと思われるかもしれないが、多数のチームが参加しているだけに、わずか数秒で順位が上下する可能性もある。1秒に泣かないために、やれる努力はすべてやっておく。

161112_075410_029スタートを待っていると、後ろから名前を呼ぶ声。ヒルクライム大台ケ原の連覇や、富士ヒルのクラス優勝(総合2位)等、ヒルクライムイベントの表彰台の常連であるWさんだ。最近はエンデューロやシクロクロスなどにも、活躍の幅を広げている。

若手メンバーのお陰で入賞するのが精一杯な私と全くレベルは異なるが、お互いの健闘を誓い合う。

3回目ともなればさほどの緊張感もないが、それだけにスタート前に自転車や装備に不備がないか入念にチェック。

そして8:00ちょうどに8時間スタート(4時間の各クラスは3分後にスタート)。かなり早くに並んだとは言え、前方には数十台の自転車がいる。ローリングスタートなので、スタート直後はマビックカーが先導して前方を抑えており、スピードを上げられない。それだけに脚力がなくても位置取り合戦に加われる状況で、皆が車間を詰めている。しばしば集団が急減速して、いつ落車事故が起きても不思議でない状況だったので、割り込まれるのを覚悟で前方に車間を空けて事故に巻き込まれるのを避けようとした。

幸い、前方で事故が起きること無く進行し、西ストレートの終盤でマビックカーは加速して前方に消えていく。脚のある参加者はここで一気に加速してスプーンカーブに突入していく。後方からも次々と追い抜かれる状況に、こちらも気が急くが今回は8時間の長丁場。心拍数が170を越えないように意識しながら、徐々にペースを上げていく。

それでも、iPhoneをいつも覗き込んでいられるわけではなく、脚もそれなりに回るのでついペースを上げてしまう。周回後半は下り基調ながら踏み込んで180近くまで心拍数が上がり、特設ピットのテント前を通過して約1km続くホームストレート前の上り坂に突入。スズカで一番きついここで心拍は180を突破し、第一走からいきなり187まで心拍数を上げてしまった。やっぱり本番だと抑えが効かない(^_^;)。

平均速度36.7km/h、9′30″を切る公式ラップというまずまず出だしで2周回を終えて、第2走者のT田さんに計測バンドをバトンして初回のお役目終了。とは言え、風邪気味の身体で第1走から飛ばしすぎて8時間保つのか不安。また、公式ラップは豪脚のT田さんの序盤(特設ピット~スタートライン)も含まれている。

チームエースT田さんはいきなり8分台を叩き出し、第3走者のチームリーダーF永さんにバトンタッチ。F永さんは計測バンドを受け取って勢い良く出走していったが、朝から顔色が悪くかなりツラそう。

それでも1周回目で9分前半のタイムを叩き出すのはさすが。

161112_082329_031今回もチーム全員が自社の折りたたみ自転車CARACLEシリーズで参加するが、発売済みの20インチ(406)の折りたたみ自転車CARACLE-Sで出場するのは4人。

161112_085018_035I阪さんだけは、普段から乗っているCARACLE-Sよりかなり軽量な試作の20インチ(451)モデルで出場した。

一回り大きなホイール径の恩恵もあって、CARACLE-Sよりさらに走行性能に優れている。

161112_085507_040I阪さんは今回初出場であり、かなり緊張した様子でF永さんが帰ってくるのを待ち構えていた。

F永さんの2周回目はかなり苦しかったらしく、さすがにペースダウンしたものの、10分を越えることなく第4走者のI阪さんにバトンタッチした。

I阪さんは初参加ながら1周回目で10分を切り、2周回目はちょっとペースダウンして惜しくも10分越え。

 

続いて第5走者はS池さん。I阪さんから計測チップを引き継いで、スタート。

1周回目は9′30″近い好タイム。2周回目も10分を越えること無く、まずまずの好タイムで帰ってきた。

S池さんの次は再び第1走者に戻り、私の出番。第1走の反省を活かして1周回目はややペースを抑えた。

161112_095912_045が、ロードはともかく、折りたたみや小径車に抜かれたら抜き返さない訳にはいかない。2周回目でNAGASAWAの小径車と抜きつ抜かれつになり、一気にヒートアップ。心拍数は194に達した(^_^;)。

上りや平坦は追いすがったが、周回終盤のS字、第2、第1とコーナーが続く下りで引き離されてしまった。先方は後輪ディスクでもあり、下りでスピードが上がると追いつけなかった。

R9qsD1XpsこのNAGASAWA製小径車はミニ・リカンベントの部で優勝した「MCW・NAKAGAWA」チームの方だったようだ。MCWさんの知り合いのK島さんからは、後で写真を送っていただいた。K島さんも9位に入ったそうだ。

小径車に抜かれて悔いは残ったが、第2走も9′45″前後で周回する悪くないペース。とは言え、これで疲れ切って、交代後はイスに座った途端にバランスを崩してひっくり返った。

うっかりiPhoneのスタート操作を失念し、1周回目のスタートライン付近からの計測となったので、第2走の自己記録は参考まで。

その後も2周回ごとに交代しながらローテーションしていく。

161112_103103_049体調の悪いF永さんも、大きくタイムを落とすこと無く頑張っている。

161112_105046_057日が高くなってどんどん気温が上がり、ロング上下だど走っている間は薄手の生地でも暑いほど。

大きなトラブルはなく、天気は最高。非常に気持のよいシチュエーションだが、疲労は徐々に蓄積していく。

私もさすがに第3走はペースを抑えて、周回タイムは10分越え。その後は他のチーム員も10分越えが増えてくる。

161112_115048_065その中、チームエースT田さんだけは9′30″~45″程度で周回を続けていた。

 

 

 

 

161112_123508_07212時を越えると4時間の参加者がゴールして、コースが空く。我々8時間組みはまだ半分。

161112_141632_07812:35の時点で、チームCARACLEは27周回。8時間ロードの部の出走した669チーム中86位だった。その後、私や他のチーム員がジリジリと下げる順位を、T田さんが一気に取り戻す展開が続くことになる。

午後に入って風が次第に強くなって来た。元々他力本願でドラフティングを多用する私だが、これまで以上に他の参加者の後ろに着くことが増えてきた。

他の参加者も考えることは同じようで、コース上のあちこに長いトレインが形成されだした。

161112_141723_08413:30からは、2人1組でフルコース10周を走るタイムトライアル「トロッフェ・バラッキ」が開始され、少し賑わいが戻る。とは言え、多くはTTバイクで、健脚の参加者が多く、15:30くらいまでにはほとんどが10周回を終えてコースは再び空いてくる。

私の第5走は15時に終了。周回ラップが10′30′′を越える体たらくだったが何とか走り終え、時間的にどうやら本日はお役御免。この時点で91位。

161112_151846_087残り1時間を切り、終盤のローテーションをどう繋ぐのが悩ましい。可能なら、終盤でもペースが落ちないT田さんの出番を増やせないかという話をしていた。

T田さんは2周回を終えて15:18に戻って来たが、1本指を立てて「もう一周します」とハンドサインをしてテント前を通過していった。最後の力を振り絞ってくれたようだ。

3周回目はさすがのT田さんもペースダウンしたが、それでも10分を越えることなく、お役目終了。最終走も順位を8位上げる大健闘だった。

161112_153919_099後は83位まで上がった順位をできるだけ下げないこと。順番を入れ替えてI阪さんがT田さんの後を走ったが、初参加の最終走にも関わらず大崩れせず力走。順位は2つ下げるだけに留まった。

161112_154910_104161112_155015_108アンカーはF永さん。アイウェア越しでも、眼光がいつになく鋭いことがわかる。体調不良に負けず、最終走に備えて、集中を高めている様子。

そして15:50に最後の選手交代。T田さんが計測センサー入りのバンドをI阪さんから外してF永さんの脚に巻き、最終走者スタート。

残り10分足らずで1周+約500m(特設ピットからゴールまでの距離)を走るのはいくら何でも厳しく、おそらく次の周回でゴールになるだろう。手の空いたチーム員は、ゴールに向かった。

ゴールライン付近は人が多いので、少し手前で待ち構える。そして15:00を迎え、長い長い8時間が終了。出場者が次々とゴールしていく。1分を経過したころに、F永さんの姿が見えた。ややうつむき気味で、かなりツラそう。それでも周囲の出場者に負けじと、最後までペダルを強く踏み込んでいる。

ゴールまであと100メートル位だろうか? T田さんと2人で「F永さん、踏め~!」と絶叫。「お疲れ様でした」でも「頑張って」でもなく、容赦のない命令形(^_^;)。

161112_160424_117ゴールラインを越えるF永さんを見届け、出迎えに向かった。

「最後、キツかった~」とつぶやくF永さんだったが、最終ラップは体調不良にも関わらず、10分をわずかに越える程度の素晴らしい力走で、何と順位を1つ上げた。

161112_160435_118最終結果は48周回、タイム8:10:51、平均速度34.72km/h、8時間ロードの部の出走669チーム(OPEN除く)中84位という成績だった。

161112_161057_119春大会のように表彰台に上がることはできなかったが、20インチ折りたたみ自転車で並み居るロードバイク勢に真っ向から勝負を挑み、上位12.6%に食い込んだ。これはまずまずの成績で、CARACLE-Sの走行性能を実証するお役目は果たせただろう。

男女混合やロード以外の部を含めた8時間の総合成績では、出走993チーム中114位、上位11.5%。

事前に設定していた目標は、「47周回以上」「ロードの部で100位未満」「上位10%以内」などで、2つは達成したものの上位10%には入れなかった。もう一周、回れていれば可能性はあったので残念。個人的にはもう一回出番があるかもと、最終走でセーブしてしまったことに悔いが残る。F永さんは「もう2秒早ければ順位をひとつ上げられた」と、残念そうだった。

さて、次はまた8時間を頑張るのか? それともミニ・リカンベントの部(4時間のみ)に出場して、こんどは表彰台のトップを目指すのか? ・・・やっぱり、表彰台は魅力だし、トレーニングにも張り合いが出るので、個人的にはこっちを目指したい。今回は4時間経過時点で25周回しており、これは4時間で終了した春大会の周回数と同じ。とは言え、5人で負担を分散したお陰なのか、皆が力をつけたのか、タイムはさらに36秒早くなっており走行ペースが上がっている。

もしミニ・リカンベントの部に出場していれば4位の成績。秋大会はミニ・リカンベントの部へのエントリーが多く、走行ペースが上がっても順位を上げるのが容易でない。それでも、4時間で済むならもっとペースを上げていたので、表彰台の可能性も充分あっただろう。

とは言え、トロッフェ・バラッキ(2人1組のTT)に興味を示すメンバーもおり、参戦のスタイルはまだ決まっていない。

正直なところ、年2回のスズカエンデューロのためのトレーニングが、アラフィフにはかなりキツい。私以上の若手が何人か育ってくれればサポート役に回るか、気楽に4時間ソロにでも出たいところだ。とは言え、現状は私が三番手で、まだしばらく抜けられないようだ。T田さんは不動のエースだが、それに続く二番手、三番手が風邪を引いたアロフォーとアラフィフというのは情けない。

大いに、若手の奮起を期待したい! と、自分の体調管理の不備を棚に上げて言う(^_^;)。

 

■本日の走行記録

個人記録(CyclemeterGPS)

スタート 完了 時間 距離 平均速 最高速 平均HR 最大HR 平均Cad 最高Cad 詳細LINK 備考
8:00:00 8:18:52 17:51 10.93 36.74 57.05 171 187 93 135 LINK  
9:35:56 9:57:16 18:02 10:85 36.10 56.78 175 194 95 132 LINK 約0.4km計測漏れ
11:10:23 11:33:00 20:36 11.56 33.67 58.19 169 191 93 137 LINK  
12:54:31 13:16:58 20:42 11:45 33.20 53.09 171 187 93 134 LINK  
14:38:11 15:00:30 21.20 11.50 32.35 55.03 167 182 92 130 LINK  

 

公式チーム記録(順位は8時間ロードの部)

ラップ トータル 走者
1 118 9:29.089 0:09:29.089
2 121 9:29.218 0:18:58.307 私→T田
3 97 8:55.823 0:27:54.130 T田
4 88 9:16.111 0:37:10.241 T田→F永
5 81 9:12.212 0:46:22.453 F永
6 83 9:57.080 0:56:19.533 F永→I阪
7 87 9:42.297 1:06:01.830 I阪
8 90 10:05.040 1:16:06.870 I阪→S池
9 90 9:35.610 1:25:42.480 S池
10 92 9:53.876 1:35:36.356 S池→私
11 95 9:48.226 1:45:24.582
12 93 9:44.078 1:55:08.660 私→T田
13 83 8:40.530 2:03:49.190 T田
14 87 9:36.202 2:13:25.392 T田→F永
15 82 9:33.270 2:22:58.662 F永
16 78 9:21.887 2:32:20.549 F永→I阪
17 79 9:41.882 2:42:02.431 I阪
18 83 10:03.775 2:52:06.206 I阪→S池
19 85 9:38.132 3:01:44.338 S池
20 85 9:57.015 3:11:41.353 S池→私
21 87 10:07.380 3:21:48.733
22 88 10:52.147 3:32:40.880 私→T田
23 85 9:31.314 3:42:12.194 T田
24 85 10:00.506 3:52:12.700 T田→F永
25 83 9:37.451 4:01:50.151 F永
26 85 10:30.178 4:12:20.329 F永→I阪
27 84 10:38.265 4:22:58.594 I阪
28 85 10:47.799 4:33:46.393 I阪→S池
29 86 11:00.773 4:44:47.166 S池
30 95 11:03.321 4:55:50.487 S池→私
31 97 10:17.780 5:06:08.267
32 95 10:13.788 5:16:22.055 私→T田
33 91 9:30.066 5:25:52.121 T田
34 86 9:45.873 5:35:37.994 T田→F永
35 88 10:23.423 5:46:01.417 F永
36 88 10:44.232 5:56:45.649 F永→I阪
37 89 10:29.613 6:07:15.262 I阪
38 93 10:57.645 6:18:12.907 I阪→S池
39 92 10:35.903 6:28:48.810 S池
40 93 10:50.325 6:39:39.135 S池→私
41 93 10:38.308 6:50:17.443
42 91 10:32.947 7:00:50.390 私→T田
43 90 9:25.591 7:10:15.981 T田
44 85 9:36.001 7:19:51.982 T田
45 83 9:59.581 7:29:51.563 T田→I阪
46 83 10:49.514 7:40:41.077 I阪
47 85 10:52.104 7:51:33.181 I阪→F永
48 84 10:06.563 8:01:39.744 F永

 

■本日のフォトアルバム

※本ブログ、及び下記のフォトアルバム(フォト蔵)に掲載の画像に差し障りがありましたら、ご遠慮なくお知らせください。速やかに対処します。

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