雨、激坂、コース変更、腹痛・・・波乱の合同トレ [北山・南丹周回?]

ノリクラ仲間のみわっちさんから直前練習をしようとのお誘いがあり、ご一緒することにした。奈良近辺とか、鯖街道を日本海までとか、鈴鹿山脈を越えるとか、鳥越峠とか、色々上がった案の中から最終的に決定したのが、堅田駅出発で京都北山を含めた丹波山地南部を周回するプラン。

堅田駅-途中越-百井峠(往路)-花背峠(往路)-佐々里峠-深見トンネル-井戸峠-花背峠(復路)-百井峠(復路)-途中越(復路)-堅田駅

前日にシミュレーション(元々ルートラボで作成したがサービス終了のためRide eith GPSに移植)してみたら、距離136.8km、獲得標高差2631mとのこと・・・。距離はともかく、この標高差はキツい。

各峠ごとにも標高差(上り)を計算してみた。数値はルートラボで計算した概算ですので、実際とは異なります

途中越:標高393 標高差290
 百井峠(往路):標高743 標高差460
 花背峠(往路):標高758 標高差180
 佐々里峠:標高737 標高差360
 深見トンネル:標高440 標高差200
 井戸峠:標高437 標高差155
 花背峠(復路):標高758 標高差480
 百井峠(復路):標高743 標高差165
 途中越:標高393 標高差100

いい加減消耗する(と思われる)後半の花背峠(復路)が、もっとも標高差が大きい・・・(^^;。これは、ペースがどうとか言う前に、完走すら相当に厳しい。気を引き締めてかからねば。

迎えた8/15。3:30起床。当初は近くのJR阪和線駅に向かうつもりだったが、前日の家族サービスのおかげか、ヨメさんが車で天王寺駅まで送ってくれた。お陰で天王寺駅4:49発の始発に乗車することができた。

110815_051510 大阪駅に5:10着。5:15発の京都行きの各停に乗り換え。残念ながらこの時間帯は新快速や快速がなく、ボックス席のない通勤車両。トイレがないので、降りる直前に買ってきていたパンを食べて、京都駅に6:02着。6:09発の湖西線に乗り換えて、早々にトイレにこもる。

110815_062428 「軽量化」を終えて席に戻り、コースの再検討。が、ネット上の地図の印刷や、iPhoneではもうひとつ全容がつかみづらいし、傾斜もわからない。本当は5万分の1地形図(5万図)を用意しておきたいところだったが、購入する機会がなく今日のコースで手持ちのものは「京都東北部」のみ。最初の3つの峠はこれで確認できたが、コースのほんの一部だったのでよく見ていなかった。これが後々の苦難に繋がる。その時点では、ネット上の地図のプリントだけを見て、行けるところまで行って途中で考えようという、いい加減な結論。

110815_063412 6:33に堅田駅に到着。さっそく輪行袋から自転車を出して組み立てる。7:00集合の予定だったが、すでにみわっちさんも到着していた。

110815_071542 道中は買出しのできるポイントが少なく、暑さも予想されるので、駅前のコンビニで念を入れて飲料や携行食の準備をし、出走写真を撮影。7:17には駅を出発した。

110815_072140 まずはR477に出て、西に向かう。中高生くらいの少年3人連れの自転車を追い越した。二人はクロスバイク風だったが、一人は外装変速こそついているがいわゆるママチャリ。ツーリングの様に見受けられたが、彼らはどこまで行くのだろう。

110815_072144 振り返るとみわっちさんの後ろに、びわこタワーそばの観覧車が見える。みわっちさんは野洲の自宅から琵琶湖大橋を越えて、すでに15kmほど自走して来ている。

110815_074046 スタートから空はどんよりとしていたが、20分も走らないうちに雨がぱらついてきた。実に久々の雨中ライド。自転車が汚れるので憂鬱だ。路面がびしょ濡れになるほどには降っているが、ときおり止み間もあり、本降りと言うほどではない。どうせこれから汗をかく上りでもあり、二人ともレインウェアは着ない。

110815_074056 徐々に傾斜が増し、本格的に1本目の峠、途中越への上り道に入る。お盆の早朝にもかかわらず、R477は結構交通量が多く、水を跳ね上げていく車もあってちょっと走りづらい。R367と交わる途中口までは、さほどの傾斜でもなかった。

110815_074908 途中口交差点は直進して旧道らしき道を通り、途中トンネルを迂回。交通量は絶無で快適だが、ここの傾斜は結構キツい。

110815_075832 それでも途中口から1km程度で、京都府と滋賀県の境である途中越に到着。まあ、後にして思えば途中越は楽なものだった。

110815_080326 ひと下りして最初の信号を右折して、R477を大井・百井方面へ。途中口からこの分岐まではR367との共用区間。分岐を曲がった途端に、交通量が激減。雨も止み間が多くなり、しばらくは川沿いの比較的傾斜のゆるい道だったので、快適に走ることができた。

110815_081354 しかし当然ながら次第に傾斜はキツくなり、本日2本目の百井峠に向けて上りが本格的になってきた。

110815_081726 2車線道路のこの辺りではまだ上りを楽しむ余裕もあったのだが・・・。

110815_082348 中央車線が消えた辺りからは、まさに激坂。みわっちさんのロードバイクのギア比では蛇行せずには上れない。

あとで5万図を確認すると、約3~4mmおきに等高線が道をまたいでいた。つまり傾斜は10~15%ということで、とんでもない傾斜だ。

110815_084508 距離は短いが、急傾斜に時間と体力を消耗していく。途中にあった清水がありがたかった。峠の反対側もこの調子だったら、長丁場の後、帰路に越えるのは厳しいなあと、みわっちさんと意見が一致。

110815_085518 ようやくのことで、ピークに到達。だが、ここはまだ百井峠ではない。[8/18追記]後で調べたら、前ヶ畑峠と言うそうだ。標高627m。

110815_085914 等高線ひとつ(標高差20m)にも満たない下り坂の先には百井の集落。人の気配にホッとする。天気も回復してきて、時々晴れ間もあらわれた。

110815_091632 ここからもうひと上りすれば、百井峠。集落からの標高差は100mに満たず、傾斜も先ほどに比べれば大したことはない。うっそうとした森の中の暗い峠で、展望は開けない。この時点で9:15。すでに2時間が経過。

110815_091714 峠の名前を示す大きな標識はなく、唯一見つけたのがこの案内板。ちなみに後で聞いたら魑魅魍魎が出現する場所として有名だそうだ。知らないで、よかった。

百井峠からの下りがまた厳しい道。傾斜もキツいし、所々コンクリート舗装で路面も荒れている。ネット上で「酷道」との記述を見てはいたが、決して大げさではない表現だった。

実は今日都合の悪かったノリクラ仲間のあきひろさんが、昨日ほぼ同じルートを走っている(スタートは大原方面かららしい)。から、みわっちさんにメールが入っていた。百井峠のキツさにも触れていたが、あそこまでとは思わなかった。

110815_092514 府道38号線との合流点(百井別れ)で、一旦停車。峠の反対側はマシな道であることに一縷の望みを抱いていたが、この時点で帰路に越えることはムリと100%確信。今後の進行状況によってエスケープルートを考えることにした。こんな厳しい山道を越えなければたどり着けない百井集落の暮らしは、たとえ車があっても楽なものではないだろう。

110815_094558 お次は花背峠。標高差は180mと百井峠に比べれば少ないが、決して楽な傾斜ではない。しかも交通量が府道38号線経由で来た車が結構多く、蛇行もできないので厳しい。

110815_094830 9:45頃、花背峠に到着。ここも展望は開けないが、百井峠よりは明るい。曇りがち天候のせい(おかげ?)で温度計は23度を示し、車で来た人が「涼しい」と言っていたが、坂を上ってきた我々は暑い。

110815_101414 花背峠の下りは途中に傾斜のキツい所もあるが、ほとんどはブレーキの必要がない2車線の気持ちのいい道が続く。逆から上っても、百井峠ほど厳しくはないだろう。これなら、花背峠まで戻ってきて、府道38号線で鞍馬に下るルートもありかなと思った。

花背の集落に10:30頃着。みわっちさんが下調べしてくれていたAコープに立ち寄るも、弁当の類はなし。お互いに携行食はある程度持っているので、飲料だけ自販機で購入した。予定通り佐々里峠を越えると、確実に食事が取れるポイントは約40km先の道の駅。少々悩んだが、峠道以外は川沿いの道が続くルートなので、予定通り佐々里峠を越えることにした。

R477(との共用区間)とお別れし、府道38号線を進む。青空が増えてきた中、桂川(上桂川)沿いのほぼ平坦な道が続き、順調に距離を稼ぐ。交通量もさほどではなく、走りやすい。きれいな水で川遊びしている人も多く、お互い子持ちのみわっちさんと、家族でここら辺に来てみたいと話が盛り上がった。

110815_103930 途中で見かけた吊橋。赤い色が目を惹いたが、見ると民家の庭に続いているようだ。門も付けられていたが、個人の橋なのだろうか?

110815_110524 気持ちの平坦路が続いたが、広河原スキー場を越えた辺りから、佐々里峠に向けて本格的な上りが始まった。いきなり、10%の標識が現れて先が思いやられたが、百井峠に比べれば全然マシ。普段上っている鍋谷峠より、少し緩いくらいの傾斜なので、ようやくノリクラのトレーニングにちょうどよい峠道だ。

110815_110940 長丁場なのでセーブしながらもある程度心拍数を上げ、みわっちさんに先行してアタック気味にペースを上げていく。上っている途中で晴れたので、暑さが増し、汗が吹き出してきた。

うっかり写真を取り忘れていたが、本格的な上りは3kmもなく、11:30頃には佐々里峠に到着していたと思う。峠でみわっちさんを待っていると、小雨がパラつきだした。今日は変わりやすい天気だ。

110815_120432 佐々里峠から南丹市に入り、今度はコーナリングを楽しめるダイナミックなカーブが続く下り道。佐々里の集落まで降りると、後は由良川沿いに緩い下りが続き、快調に飛ばす。もっとも、ロードバイクのみわっちさんは、私がペダルをくるくる回していても、こがずにすぅっと追いついてくる。やっぱり20年前のツーリング車とは違う。

110815_120526 このルートは何台ものロードバイクと行き会った。ちょうどよいトレーニングコースとして使われているのだろう。

110815_121128 佐々里の集落付近でシマノのジャージを着た4人組とすれ違ったが、しばらくすると引き返してきて、追い抜かれ、あっと言う間に引き離された。峠に上って引き返してきたのだとすると、とんでもない脚力だ。完全に統一されたウェアといい、一糸乱れぬ挙動といい、本物のシマノチームの方々かもしれない。

と思っていたらこんなウェブ記事をtwitterで発見。明日のイベントに備えて美山を訪れていた飯野選手、鈴木譲選手、西薗選手、青柳選手だった?

110815_130632 相変わらず気持ちのいい道が続くが、正午を回りお腹も空いてきた。川を下るにつれて、少しずつ大きな集落が増えてきた。かやぶきの里「北村」に食事処を見つけた。先ほどのシマノの4人組も自転車を止めて食事をしていた。

110815_124749 12:45頃、ようやく昼食にありついた。私はきつねうどん+かやくご飯のセット。みわっちさんは山菜うどん+かやくご飯。炭水化物のかたまりだが、運動する日はこれでもいいだろう。

今後のコースを再検討したが、あきひろさんから「京都方面に向かうなら京見峠がおすすめ」とのメールが入っていた。とはいえ、京見峠にたどり着くまでに最低3つは峠を越えなければならない。iPhoneの地図ソフトでは峠の難易度がわかりにくいが、次の深見トンネルを越えてしまうと川沿いに下るルートは見当たらず、逃げ場が無くなる。

それなりに体力を消耗している上に、気温も上がっている。明るいうちにどこかの駅にたどり着くためには、時間もあまり残されていない。そんな訳で、西に向かってJR山陰本線方面に向かい、余裕があれば山陰線沿いに京都に近付くことにした。

府道12号線でそのまま由良川を下っていくと和知駅付近に到達するが、園部駅より先は鉄道の本数が極端に少ない。少しでも京都に近付くために、府道19号線で神楽坂トンネルを越えて最低でも日吉駅、できれば園部駅より京都よりにたどり着くことを目標にした。となれば、あとは峠ひとつ。

人心地ついて再スタート。標高は低くなっているし晴れてきたので、冷房のきいた店から出ると、暑い! またも由良川沿いの平坦な道をひと走りすると、R162との合流点。 交差点のすぐそばにあるのが、道の駅「美山ふれあい広場」。当初はここが昼食ポイントの有力候補だった。

110815_134732 旧美山町は美山サイクルロードレースが開かれたり、ウィラースクールがあったりと、自転車に力を入れている地域だとは思っていたが、道の駅にもこんな自転車用スタンドが設置されていた(昼食を食べたかやぶきの里にもあった)。

110815_134944 近くでは、チェーンホイールがデザインされた手書きTシャツも販売されていた。お値段2,100円なり。

ひと休憩の後に、R162を経て府道19号線に入り、由良川に沿って下っていく。この辺りからお腹に違和感を感じていたが、その時点ではトイレに行きたいとまでは思わなかった。宮脇からは支流を溯り神楽山トンネルに向けて上っていくのだが、傾斜はゆるい。

さほどの苦労もなくトンネルに到着。直前には旧道(原峠)への分岐があり、興味を惹かれるが、できるだけ京都に近い駅から乗車したいので、先を急いでそのままトンネルに突入。トンネルには広い歩道があり、自転車も安心して通行できる。

110815_141720 突入前に写真を撮るのを忘れたので、トンネルを抜けてから一時停止。見ての通り、明るくて新しいトンネルだ。これで峠らしい峠は終了。ひと下りして府道78号線との接合点に出ると、あとはで田原川沿いに下っていく平坦な2車線道路。

ここでも川遊びをしている人を見かけるきれいな水の流れに沿って、快調に飛ばしていたが、次第にお腹が痛くなってきた。ところが、なかなかトイレに寄れそうな施設が見当たらない。走行距離も90kmを越え、相応に疲れもたまってきているが、できるだけスピードを維持して先を急ぐ。

後で見れば日吉駅の近くまで来ていた梶河原で、いよいよ痛みが強くなり、スピードを維持できなくなってきた。血眼でトイレを探しながら走っていると、私設の野球グランドらしき施設の脇に、簡易トイレが設置してあった。

言葉少なくみわっちさんに便意を告げ、トイレに直行。都会ならまず確実に施錠してあるだろうが、のどかなこの地域なら、と一縷の望みを抱いてドアを開けると無事に扉が開いた。何とか最悪の事態を免れ、用を足すことができた(施設の方、無断借用申し訳ありません)。

用を足してもお腹の痛みはなかなか収まらず、吐き気もして、しばらくその場で休憩。かなりひどい食あたり(?)だったが、謎なのは私だけが「あたった」こと。百井峠を上る途中の清水や、昼食のうどんとかやくごはんは、みわっちさんもほとんど同じものを食べて飲んでいる。後は携行食の違いくらいだが、パックされた大豆バーやようかん、そして賞味期限が明日のミニアンパンのいずれも原因とは考えにくい。

みわっちさんは大変お待たせをしたが、やや落ち着いたので走行を再開。ここまでくれば園部までは走ろうということで、府道19号線を進み続ける。走りやすいルートのはずだが、お腹に力が入らず苦しい。

110815_150606 このトンネルをくぐると、日吉ダムのすぐ下流で桂川沿いに出る。佐々里峠を上る前に溯った桂川と、長い道のりを経て再会。

山陰線と並走しながら進み続けると、走行距離100kmを超えた辺りで、亀岡へ向かう道路標識(府道25号線)が現れた。お腹が痛くなければこちらに進んだかもしれないが、その余裕は無く、園部への道を進み続ける。

110815_152608 京都縦貫道の園部ICのそばを通過。あと少しだ。

110815_153808 園部の市街地に入り、ようやく見つけた薬局で下痢止めを購入して服用。ホッとして園部駅へ向かう途中で見かけたガレージ。こちらにも熱狂的なトラキチがお住まいのようだ。

110815_154942 15:50に園部駅に到着。これにて本日のライドを終了とした。[8/18追記]結局、「北山・南丹周回」のつもりが、「横断」になってしまった。横断時間的にはまだ余裕があるので、体調不良が悔やまれた。

自転車を輪行袋に納めて、京都行きの快速に乗り込んだものの、お盆の夕方のとあって結構混雑している。京都駅でみわっちさんと別れ、JR京都線、阪和線を経て三国ヶ丘駅に到着したのは18:15頃と予想より早かったが、ずっと座れず立ったまま。薬を飲んでお腹はだいぶ落ち着いているとは言え、苦しい帰路だった。

今回は後半がほぼ平坦なルートで時間的にも余裕があったが、私がお腹を下してしまったので結果的には助かった。元々の計画にこだわったり、京都方面に向かっていたら、峠の合間で身動き取れなくなっていたかもしれない。

今回驚いたのは、京都北山の山深さだ。iPhoneの地図ソフト(Googleマップ、MapFan)は便利だが画面が小さいし、高度の情報が限られている。バッテリー容量にも限りがあるので、安心して使えない。今度出向くときにはちゃんと5万図を用意して、しっかり下調べしてから挑もう。

■コースマップ

■本日の走行記録(自転車)

Cyclemeterの記録
 スタート: 2011/08/15 7:17:32
 完了: 2011/08/15 15:50:27
 バイクタイム: 4:52:48
 停止時間: 3:40:06
 距離: 107.05km
 平均スピード: 時速 21.94 km
 最高スピード: 時速 79.62 km
 登り: 1314 メートル
 カロリー: 2120 kcal

・POLAR CS200CADの記録
 走行距離: 102.1km
 消費カロリー:3451kcal
 計測時間:8:32:26
 平均心拍数:116
 最大心拍数:158
 平均速度:18.5km/h
 最高速度:52.9km/h
 平均ケイデンス: 75
 最大ケイデンス:111
 心拍数ターゲットゾーン:130-152
 ターゲットゾーン以下時間:6:27:13
 ターゲットゾーン内時間:2:01:02
 ターゲットゾーン以上時間:0:04:10
 走行時間:3:51:51
 累計走行距離:2128.5km(2010年12月10日より)

■本日のフォトアルバム

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